モスクが語るイスラム史: 建築と政治権力 (中公新書 1177)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121011770

作品紹介・あらすじ

イスラム世界の誕生から今日に至るまで、モスクという言葉や建物は一貫して存在する。また支配者の権威と敬虔さを示すモスク建築が、八世紀いらい有した意義は今日もさほど変わらない。ムスリムの「祈りの場」であるモスクは彼らの毎日の生活と密接な関わりを持ち、イスラム社会の特徴を映し出す鏡でもある。本書はモスクの建築史的変遷と社会における機能の変化を追い、モスクを通して、広くイスラム世界の歴史を見直す試みである。

感想・レビュー・書評

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  • つつましく建てられたムハンマドの家から始まり、政治権力の移り変わりや広がりとともに変化していったモスクの様式についての本。
    海外に出たことがないので実際に見たモスクは代々木上原くらいで、有名モスクもその歴史もほとんど無知だったので面白かった。
    「世界史の天秤がイスラム世界からヨーロッパ世界へ傾いたその時に、モスク建築の黄金時代は静かに幕を閉じた」
    「光輝の時代」の華やかな栄華から一転、18世紀以降しぼんでしまうモスク建築。その華であるイラン型モスクの最高峰「王のモスク」ともなると著者の筆も乗っていて読んでいて楽しい。もっとたくさん写真を見てみたいと思った。

  • 2016-11-23

  • <閲覧スタッフより>

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    所在記号:新書||522.6||ハネ
    資料番号:10062603
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  • アヤソフィアについて学んだんだからモスクについても学ぼうということでの、トルコ旅行予習の3冊目。新書の割に写真や平面図などの図がいっぱいされてされているのが特徴。

    まったく知らなかったモスクについてのことを知ると同時に、なんとなく世界史の流れもおさらいできたような気がするが、歴史の流れ、文化の塊によって特徴が出るというのは当たり前かもしれないがおもしろい。予習ということではトルコのスレイマンモスクについてで十分だったのかもしれないが、それ以外の国にあるモスクも見に行きたくなってしまった!!

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著者プロフィール

1953年生まれ。東京大学名誉教授。専門は世界史。現在は東京大学東京カレッジ長を務める。従来のヨーロッパを中心とした世界史像からの脱却をめざし、国民国家やヨーロッパ対アジアという構図にとらわれない新しい世界史=「グローバル・ヒストリー」の方法による世界史理解を提唱し、各国の歴史学者との共同研究にとりくんでいる。著書に『新しい世界史へ』(岩波新書、2011年)、『輪切りで見える!パノラマ世界史』1~5(大月書店、2016年)、『グローバル化と世界史』(東京大学出版会、2018年)など多数。

「2022年 『角川まんが学習シリーズ 世界の歴史 全20巻+別巻1冊定番セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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