ローカル・イニシアティブ: 国境を越える試み (中公新書 1230)
- 中央公論新社 (1995年2月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121012302
作品紹介・あらすじ
「地方=ローカル」が本来の当事者としての「主体性=イニシアティブ」をもって二一世紀への新しい政治の枠組を創り出そうというのが「ローカル・イニシアティブ」である。東欧・ソ連の崩壊と経済のグローバル化が国民国家の枠組を揺さぶり、国内にあっても中央の機能への不信が渦巻くいま、可能性はローカルにこそある。成熟化・国際化・分権化の視点から、国内外の様々な試みを検証しつつ、新しい社会科学のパラダイムで政治を考える。
感想・レビュー・書評
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▼「ローカル」というと、「地方」、何か田舎クサいと感じる人も多いのではないだろうか。
▼事実、英英辞典にあたってみても "local" は「大都市に比べての小都市」というニュアンスが第一義である。しかし、実際にネイティヴがその語を用いる際は「現地」、ないし「ある特定の地域」のニュアンスである時が多いと聞く。
▼本書の構成上、日本の地方自治論が軸でありながらグローバル化の話が出てくるのはやや突飛な印象を受けなくもない。しかし、高齢化の進む我が国において、「内なる国際化」の必要性はますます高まってきていると言えよう(「人口の波」については、藻谷浩介氏の『デフレの正体』に詳しい)。
▼そういった中、著者がの言わんとしているようにアジア諸国との地域的(リージョナル)な信頼醸成が有意であることは間違いない。"Think global, act local." ぜひとも心掛けたいキャッチ・フレーズである。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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