- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121013910
作品紹介・あらすじ
バラと人との関わりは古い。野生植物であったころから、素朴な美しさが我々の祖先の心を魅了していた。しかし人間は、より美しくより強いバラを求めて改良を加え始める。世界じゅうのバラが交配され、原生バラは今見るバラとなった。が、短期間に劇的な発達を遂げることができたのは、帝政ローマ時代まで遡るバラへの高貴なイメージや憧れがあったからである。本書は、そうした科学と芸術の融合の精華の歴史を繙くものである。
感想・レビュー・書評
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今年の春はバラがとてもきれいで何度も熱心に見に行った.現代のバラは人工的に作られる品種がほとんどなので,バラの本といえば趣味的な側面や園芸的な側面ばかりが強調されたものが多い.その中で,この本は植物学的観点を主にバラの歴史,植生を学術的な立場から記述したまれに見る本.こういう知識があるとバラが深く鑑賞できる気がする.
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バラ改良の歴史、人との関わりを少し詳しく知りたい人に向けた内容。
学問的な文章で書かれているような感じがして、園芸書のような感覚で読もうとすると、つらく感じるかもしれないです。
20年以上前に書かれた本なので、現代・将来に関する部分は、実状と合わなくなってしまってるけれど、近代までの歴史は興味深く読むことができました。 -
資料番号:010703551
請求記号:627.7/オ -
配置場所:摂枚新書
請求記号:627.7||O
資料ID:59702324 -
バラをニンゲンは、いつバラとして認識したのか?
そして、バラが人間生活に如何に関与し、文化として、
発展したのか?
ということを、丁寧に明らかにしている。
博物学の先生らしい仕事をしている。
しかし、これは、一体どのような読者を想定しているのだろうか?
バラの生産がどのようになっているのか?
一切触れていないので、バラ農家や花屋さんを対象にしていない。
バラの知識が増えたということだけが、楽しみなのか。
バラの知識の本 ということなのだろう。
画像も極端に少ない。バラを文字で説明する。
こういう本を、最後まで読むのは、えらくしんどい。
最後まで読む人は、どれくらいいるのだろう?
まぁ。いい。とりあえず、全部読めたのだから。
クノッソス宮殿のフレスコ画に、バラの絵が書いてある謎解きから始まる。
そのタッチは、何ともいい感じだが、そのような推理はこの章で終わる。
結論は、平凡すぎる。
そして、時代は、ギリシャ、ローマに移る。
バラの油作りから、始まる。
雄しべが、花弁の形に変わる。そのことで、花弁の多いバラができた。
バラの植物史を語りながら、バラの進化まで考察していない。
バラの遺伝子の解明がされていないという限界なのか。
大場秀章はいう
『どんな野の花も見ようによっては美しい。美しいか美しくないかは、対象に接する人間の問題、つまり、美意識であり、花そのものの問題ではない。』
バラは、8つの野生種で成り立っている。
日本のノイバラ、テリハノイバラ、ハマナス。
中国産のコウシンバラ、ローザオドラータ、ローザフェティダ、ローザモスカータ、ダマスクバラ。
コウシンバラは、四季咲きの性質がバラに導入されることで、モダーンガーデンローズが誕生した。
それが、1867年に、ハイブリットティーローズができた。
バラの現在の未来
は、あまりにも視野が狭すぎることが、残念。