- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121016430
作品紹介・あらすじ
計算は速いのに文章題になると意味をつかめない。英会話は得意なのに簡単なつづりの間違いを繰り返す…。知的には遅れがないのに、特定の学習に困難を示す子どもたちがいる。学習障害(LD)といわれる範疇にあるか、それに近い子どもたちである。通常の学級で学習している彼らへの効果的な支援のためには、本人だけでなく親や教師ら周囲も対象とするサポート体制を築くことが必要だ。新しい教育への取り組みを模索する。
感想・レビュー・書評
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日本における学習障害児支援の実態についてアメリカとの比較で論じた本。2002年初版と20年近く前の本になってしまうが、現在でも参考になる部分の多い本である。
アメリカの個々のニーズに沿う教育形態が全く問題ないかと言われればそうではないだろうが、画一的な教育を旨とし、インクルーシブ教育の導入が進まない日本教育にとってすれば学ぶべきことは多いだろう。
特に最終章で挙げられた「ニーズ、サイエンス、パートナーシップ」の標語は教育を考えるうえで非常に重要になる概念であると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書によると、学習障害児の割合は日本では1.3%に対し、アメリカでは10%から12%とのこと。決して、アメリカ人のほうが学習障害児の割合が多いということではなく、多くのグレーゾーンの子たちを含んでいることになります。ちょうど、LGBTにはさまざまな種類があり、グラデーションがかかっているように、学習障害もグラデーションがかかっています。
http://naokis.doorblog.jp/archives/Learning_Disability.html【書評】『学習障害(LD)』〜多様性の包摂を : なおきのブログ
<目次>
はじめに
第1章 学習障害(LD)とは何か
第2章 学ぶ側のニーズ
第3章 教える側にもあるニーズ
第4章 サポートシステムの構築
第5章 多様なニーズに応える教育と社会
おわりに 多様なニーズへの対応は最終目標か
注記
参考文献
2018.05.06 図書館で見つける
2018.05.13 読書開始
2018.05.18 読了 -
学習障害(LD)―理解とサポートのために (中公新書)
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LDについて、現場の状況を踏まえながら概観する。
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非常に豊富な情報が概観できる素晴らしい内容。
特に、アメリカでの取組・研究が具体的に紹介されているのがありがたい。特別支援教育が目指す先まで含め、広範囲に具体的に書かれている。 -
やや内容は固い(難しい)印象を受けるが、LDを取り巻く(特に教育)の世界での状況や、日本の歴史(変遷)が分かる。
また、端的にではあるが、さまざまなケースが紹介されている。LDを肯定的に捉える一助になると思う。