ミュージカルの歴史-なぜ突然歌いだすのか (中公新書 2702)
- 中央公論新社 (2022年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121027023
作品紹介・あらすじ
物語と台詞、そして歌で成り立つ舞台、ミュージカル。ヨーロッパの歌劇と大衆的な娯楽ショーをルーツに、アメリカで誕生した。本書は娯楽ジャンルとして成長してきたミュージカルの本質を、音楽に注目して探る。オペラとミュージカルの違い、楽譜やレコードによる流通、ティン・パン・アレーの音楽供給システムとの協同、ポピュラー音楽の流行との連動とずれ、映画やドラマの劇伴音楽との異同を視野に入れて立てる「なぜ突然歌い出すのか」という問いは、言葉と音楽という古くからの問題の新しい地平を拓く。
感想・レビュー・書評
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いっぱい書いてあるけど、あんまし面白くない。最後になぜ突然歌い出すのかってちょこっと書いてあるんだろな。
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オペラ、オペレッタ、ミュージカルの歴史が概観できる。なぜ突然歌い出すのか、という問いかけが最後まで効いていて、面白く読めた。
大西洋を挟んだヨーロッパとアメリカの演劇・音楽のトレンドの変化、発信・受容の歴史はもっと深く知りたいと感じた。ロックが生まれてからのミュージカルの変容・復活あたりは読み応えがあり。
根っこにあるのは、人間の喜怒哀楽をいかに表現し理解・共感するかというテーマ。ギリシャ、ローマから続く普遍的なテーマだよなぁと確認し、満足感を得られた。 -
ミュージカルを音楽の観点からだけ語るっていう本は、この本だけしかないのではないでしょうか。
しかも、こんな長い歴史を語れるモノなのか!?と驚きと共に。
いろいろな「ミュージカルとは」の「思い込み」がどこからくるのか理解し、いい意味での視点が覆りました。 -
そう、ミュージカルって突然歌い出すんですよね!
でも私はそれが大好きです。
Sound of musicなんて大好きだし。
歌が良いと、全てがよく思える。
レ・ミゼラブルは映画でしか観たことないけれど。あの歌が聴こえてくると、心躍りますね。
今度、舞台観に行きたいなー。 -
【請求記号:775 ミ】
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ミュージカルっても、映画でしか見ないからな。
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ミュージカル大好きだけど、副題についてはどうも説明できなかった。この本を読んで、できそうな気がしてきた…!
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自分は、ミュージカルが好き。そんな気持ちを共有したくて話したときに言われた、「突然歌い始めるのが、どうも理解できなくて」には驚いたし少しショックを受けたのを覚えている。
たしかに、なんでだろう。ギモンにすら思ったことなかったよ。。
「なぜ」はとても大事だけれど、好きに理由はなくて、気にしたこともなくて。ただなんとなく。 -
ミュージカル好きにはたまらない本。特に音楽に着目し、ミュージカルの形態の変遷の歴史を辿っていく。
ひとえに「音楽」といっても、その目的や形態によって、全く違う印象を観客に与えることがわかる。「フレーム内の音、フレーム外の音、オフの音」、「独唱、重唱、合唱」、「裏声か地声か」etc…
「ショー」的なミュージカルにおいては、観客は「突然歌い出す」ことは当たり前のものと享受する。時代を経るにつれ、一貫したストーリーがミュージカル界においても重要視されはじめ、台詞世界のリアリティと歌の世界のリアリティとを、雄弁なアンダースコアによって「統合」し、「突然歌い出す」違和感をなくしていくようになった。
ミュージカルというと、「アメリカ」「ブロードウェイ」という印象が強いが、実はアメリカ社会に突然生まれたものではなく、アメリカと、オペラ等のヨーロッパの歴史と文化を背負っているというのは勉強になった。
頭の中にこれまで観た様々なミュージカルの音楽を駆け巡らせながら読んだ。またNYでブロードウェイ見まくりたいな。
<書評>ミュージカルの歴史 なぜ突然歌いだすのか:北海道新聞 どうしん電子版...
<書評>ミュージカルの歴史 なぜ突然歌いだすのか:北海道新聞 どうしん電子版
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/723166/?rct=s_books