クーデターの技術 (中公選書 21)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121100214

作品紹介・あらすじ

ファシズムとコミュニズムが交錯し、複雑な政治状況が欧州を席巻していた時代に、著者自ら渦中にあって体験したことを歴史的視点から描出。その分析的手法は現在まで通じる息の長さを持ち、欧州では同時代の政治を論じるさい、今日でもしばしば引き合いに出される名著である。

感想・レビュー・書評

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  • 土佐図書館

  • 反乱のための技術。大きすぎる戦略は不要で、むしろ「戦争をしかけること」と同義になってしまう。そうではなく、必要なことは大きな戦略から戦術を導き出し、限られた分野で僅かな人々と行動を開始し、この力を主要な対象に集中し、狙った対象は正確に、しかも持続的に攻撃すること。
    反乱には何も条件はいらず、反乱は反乱として無条件に達成できる。
    反乱は技術ではない。一つの機械である。機械を動かすには技術者が必要なのと同様に反乱を起こすには専門家が必要。そしてこの反乱という機械を食い止めることができるのも、この専門家だけ。
    近代的な蜂起技術に対して警察組織は無力である。

  • 東2法経図・6F開架:316.5A/Ma39k//K

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著者プロフィール

クルツィオ・マラパルテ

イタリア人の作家。父はドイツ人で本名はKurt Erich Suckert.早熟な政治少年で、16歳のとき義勇兵として第一次大戦に参加した。1922年、ファシストのローマ進軍に参加し、1924年にファシスト左派の立場から『国家の征服』誌を創刊。「ファシズム側の最も手ごわいペン」と評される雑誌に成長させた。以後、『ノベチェント』『フィエーラ・レッテラーリア』『スタンパ』等、雑誌・新聞の編集長を務め、両大戦間の文学界、ジャーナリズムに重きをなす。1933年、『クーデターの技術』(1931年刊、本書)がヒトラー攻撃の書として物議を醸して逮捕、流刑となる。後年には、同時代の動乱のなか、左右を問わず自由の敵を批判し、その手法を厳しく論じる立場となり論壇に重きをなした。

「2019年 『クーデターの技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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