面倒くさい女たち (中公新書ラクレ)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121506290

作品紹介・あらすじ

第1章 なぜ、女性上司は女性部下に厳しいのか?

第2章 なぜ、女性政治家は失敗するのか?

第3章 なぜ、女はセクハラにノー! と言えないのか?

第4章 なぜ、女は相談にきて怒るのか?

第5章 なぜ、女の会議は長いのか?

第6章 なぜ、女のほうがしぶといのか?

第7章 「ババアってるよ」と笑えるために

感想・レビュー・書評

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  • 内容は薄いし、言葉使いも雑。だけど、ジェンダー論についての本音に関しては、綺麗事だけでもなく、フェミニスト寄りでもなく、非常にバランスの取れた良書だと思う。ほんの少しだがアカデミックな切り口も為になる。

    森喜朗元首相が、東京五輪の委員会で「女の人はよくしゃべるから会議に時間がかかる」というような発言で叩かれていた。女性蔑視、偏見とも取れるが、内心よく分かるという声は、男性からも女性からも多い。女性はよくしゃべる。それが会議の場でそうか、と言われると、恐らく、正しくない。男性社会で生きる女性は、会議で発言するにも勇気がいる。数が多くなると、確かに意味の無い同調や脱線が増えるのは否めない。だが、これは会議好きおじさんにも言える事。

    本著で紹介される事だが、イスラエルのテルアビブ大学、1400人以上の脳のMRI画像を分析したが、男女の行動や考え方の違いの根拠とされてきた完璧な男脳、女脳を持つ人はほとんどいなかったらしい。話を聞かない男、地図を読めない女と言うステレオタイプな区別は、全体の傾向としても、個人にも当てはまらないという事だ。この結果は、やや実感と乖離する。例外はあるが、やはり男性と女性は違う。ステレオタイプの方が、納得感がある。

    ジェンダーで差別をしてはならないし、属性を包括してしまい、一人一人の個性を無視するのは間違いだ。だが、無理矢理男女同じ、はやり過ぎのような気がする。

  • ババアは面倒臭い。

    だが、ずーっとジジイは面倒臭いと言われている。
    ジジイの面倒臭さは修正されるべきで、ババアの面倒臭さが、活力になっていくって理屈はどうなのかね。
    「職場」の中で、男性の方が圧倒的に多い時代には、男性の面倒臭さは個人に還元されたが、女性の場合はそれが「性別」に還元される。

    分からなくはない。
    なんつても、男性原理女性原理があるとしたら、女性を守るために男性が男性原理で戦い続けてきた場所だからな。
    そこに、あたしたちも生きやすいようにしなさいよと入って来た。だから「ジジイ」のルールは偏ってるんで修正しなさい。

    あんた達もちゃんと「家庭」に「協力」しなさいね。
    「ババア」のルールで。

    そう言うところが面倒臭さの質の違いな気がする。

    言ってること違いますかね?

    途中で読むのやめたから。

  • たいへんそうだ。「面倒な女性」の言動の原因はさらに上位にいるジジイたちのせいらしい。

  • 女性の著者だからこそ書けるし、説得力のある内容だったと思う。「ババアの壁」、あちこちで見かけるがそれを面白いと見れる余裕ができたかも。

  • 意志力という内的リソース。なんだが、摩耗する。体力がない時は、しんどい。ばばあってる。ことが笑えるだけの体力が欲しい時もある。ただただ嘆息。

  • おっしゃるとおり。
    でも男性が口に出したらハラスメント。

  • 心の奥底で思ってはいても、男性には絶対書けない本
    です。
    訴えられます。

    「女の敵は女」とよく聞きます。
    まさに女性であるがゆえに著者は「なんて面倒くさい人達
    なのだろう」と声を大にして言えます。つまり言われた側
    の敵も、また女なのです。

    あ、でも「女は・・・」と性別でくくってはいけないです
    ね。それはハラスメントです。男でも女でも「いるいる、
    こういう面倒な人」と思って読めば、それはそれで楽しい
    本です。

    ただ性差の表現はあります。
    男性は他者と「する(DO)」
    女性は他者と「いる(BE)」ことで「自分の存在」を確立
    している下りは納得しました。

  • なぜ女性の話は長いのか? 女性は本当に地図が読めないのか?「ジジイの壁」の著者が職場にはびこる“ババアの壁“を斬る

  • ■「する」男と「いる」女
    ・男と女の一つだけの違い
    ・男性は他者と「する(do)」ことで,女性は「いる(be)」ことで「自分の存在」を確立している。

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著者プロフィール

健康社会学者(Ph.D.)、気象予報士
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。

「2020年 『コロナショックと昭和おじさん社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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