日本怪談集 幽霊篇 下 (中公文庫 B 21-5 BIBLIO)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044654

感想・レビュー・書評

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  • 働きかける霊、水難の霊、タクシーの霊、親しい者の霊に分類された下巻は、上巻より現代に近い感覚で読めます。
    読み応えがあるのは外伝とされる最後の章。
    問題にすべきは幽霊そのものではなく、それを見た感じたとする我々自身の心理・状態のことである、という、この上下巻が編まれた目的の再確認部分でした。
    今の我々が残酷と感じる(例えば妊婦の腹を裂いて胎児を取り出す)行為は、それらが習わしとして行われていた当時とは感じ方に差があるということ、幽霊を見るのは特殊能力ではなく誰にも起きうる事象であることなど、興味深いまとめでした。

  • 映画や物語にありそうな派手な衝撃が無い分、真実味がある話が多いです。
    時代と共に幽霊の出る乗り物も代わり、人力車から飛行機まで。

    妻は亡夫に暇乞いをし、夫は亡妻に暇を出すと言う親しい人が亡くなった時の地域特有の葬儀のルールは知りませんでした。

  • 近代怪談精選。淡々とした話ほど怖いのです。

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著者プロフィール

1914年福島県生れ。1941年慶應義塾大学卒。佐藤信彦、折口信夫から民俗学の薫陶を受けるとともに、柳田国男に師事。毎日新聞に勤務しつつ、民俗学研究所理事、日本民俗学会評議員などを歴任。1982年没。

「2022年 『柳田國男先生随行記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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