トリアングル (中公文庫 た 54-3)

著者 :
  • 中央公論新社
3.36
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本棚登録 : 420
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122047082

作品紹介・あらすじ

薫里は33歳のフリーライター。仕事は順調で、妻子ある年上の恋人ともうまくいっている。年下の圭ちゃんは新鮮な喜びをくれる存在。同時に動きはじめた二つの恋はどこへ向かうのだろう…。しなやかな意志をもち、自然体でいきる女性を描いた著者初の長編小説。深遠な感情、ささやかな発見、一瞬の風景を、随所に織りこんだ短歌が鮮烈に伝える、現代の"うた物語"。

感想・レビュー・書評

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  • 2021.06.01

  • その表現を、言葉を、何度もかみ締めたい1冊。
    題材によるものか主人公によるものか、私個人としては「そうそれ、そうなんだよ」感目白押しだった。
    各人が各人の世界を生きていて知らないことはないと同じという観念、それな過ぎてページの端を小さく折った。

  • 大人のMと、若くて勢いのある圭ちゃん。
    どちらを取るか、自分は何をしたいのか。
    一気読みではなく、味わって読みたい作品。

  • 33歳、フリーライターの主人公は
    仕事は順調
    妻子ある年上の恋人との関係は良好
    フリーターで年下の恋人からは新しい刺激を受けている。
    次第に関係性は変化し、考えもを
    小さな決断を繰り返して、時間が進んでいく。

    挿入されている短歌が素晴らしい。
    心情や心情が投影された情景が詠まれている。
    短く選び抜かれた言葉には力がありインパクトを受けた。

    自信家のアラサーが好き放題!ともとれるが
    主人公が自分軸を定め
    後ででも先でもない今を大事にしている姿は
    潔く感じた。

  • 短歌の切れ切れは美しいと思ったし、突き刺さる言葉もあったけど、内容がわたしは駄目でした。たぶん、いたって普通で、でも自分とは少し遠いような近くにいるような話なんだけど、主人公の傲慢さがすごく苦手。一般的に見れば傲慢ではないのかな?わたしは恋愛で成功というか幸せだった経験があまりないので、余計に。感情移入も、とても難しかった。

  • 前にも読んでて、また買ってしまったという・・・
    こういうの多いんだよねぇ(笑)

  • Mと不倫関係を続けている薫里が年下の圭ちゃんと付き合う?ことに。
    少しずつ進んでいく時間と差し込まれる過去(Mとの関係がだんだんと明かされていく)の織り交ざった感じがすごく読みやすく。
    圭ちゃんの時間軸は現在で彼の気持ちが進んでいくのが分かった。一方の薫里はいったりきたりで進まない。「階段の踊り場」にいるかんじが分かりやすい。
    共感する話ではないが、そういうところもひっくるめて面白かったです。

  • 俵万智さんの作品は初めて。
    短歌がスパイスみたいで良かった。

  • 煮え切らない…

  • なんだろう。最近自分の周りにいる感じの私と同世代の女性主人公。
    主人公は素敵だけど。人生の悩みを後回しにいているうちに、高齢出産→諦めを選択するパターンか?
    年齢的に良いタイミングで結婚したり出産する事だけがハッピーな訳ではないが、後回しにする事は良く無い気がするなあ。時間は待ってくれないし。

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著者プロフィール

1987年の第1歌集《サラダ記念日》はベストセラー。歌集に《かぜのてのひら》《チョコレート革命》《プーさんの鼻》《オレがマリオ》《未来のサイズ》《アボカドの種》、評伝《牧水の恋》、エッセイ《青の国、うたの国》など。2022年、短歌の裾野を広げた功績から朝日賞を受賞。読売歌壇選者のほか、宮崎で毎年開催される高校生の「牧水・短歌甲子園」審査員もつとめる。

「2023年 『旅の人、島の人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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