- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122065116
作品紹介・あらすじ
首相による非常事態宣言発令により、警察上層部から指揮権を剥奪した「クラン」。捜査一課の晴山警部補たちは、身命を賭して全ての黒幕「神」への手がかりを掴む。しかしその最中、命を狙われているはずの足ヶ瀬巡査が忽然と姿を消してしまう。予測不能の裏切り、暗殺者との決戦。刑事たちは「神」を捕らえることができるのか――。かつてないクライマックス、警察小説の歴史が変わる。書き下ろしシリーズ堂々完結。
感想・レビュー・書評
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ふだん警察小説など読まない私がこのシリーズを手に取ったのは友人が面白いと薦めてくれたからだが、見事にはまった。
文章にリズムがあり、キャラクターの書き分けが的確にできていることから、相当に力のある書き手だという印象を受ける。岩沢、上郷、区界の描出が特に際立っている。
これほど登場人物が多く複数のストーリーが同時並行するのに、混乱することはなかった。ちょうど完結のタイミングで、ラストまで一気読みできたのも良かったのだろうが。
ありがちな娯楽小説になっていないことが何より好感が持てる。ただの売れ線狙いではこんな構成や終わり方を選ばないだろう。警察の闇にとどまらず、もっと大きな闇を捕らえようとしており、深いテーマ性を感じる。
実に興味深い作家に出会えた。近刊は全く別のジャンルらしいし、今後は警察小説以外のものを読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ最終巻。
前作までで「神」の存在に迫りつつも、多くのメンバーを失ってしまったクランのメンバー。
ラストで上郷の逆襲が始まったところで終わり、最終巻ではいよいよ「神」を始めとする「裏理事官」などの黒幕を追い詰めていく。
しかし、ここまで来ても、誰が味方で、誰が敵なのか、全く分からない展開で、6作目までで大分登場人物も増え、正直内容に付いていけない状況に…
落としどころも、こんなものか…と少し納得いかない部分もあり、最終巻まで読んで思ったのは、「神とは一体何だったんだろう?」その一言に尽きる。
少し時間を空けて、1作目から読んでみたら、また違う感想が出て来るかもしれない。
ただ新しい形の警察小説だったのは確かなので、もっといろいろな人に読んでもらいたい。 -
最終巻ということで、全面解決を期待したが、何やら消化不良の感は否めない。
次々と起こる異様な事件、所轄から警察庁果てはFBIへと広がる登場人物と、読み手を引っ張てはきたが。
神とは、結局誰あるいは何だったのだろう。
また、一話完結のシリーズものなら、刊行の間が空いてもそれほどでもないが、このように連続するシリーズものは、間が空くと興味が削がれてしまう。やはり、こういうシリーズものは、刊行の都度読むのではなく、完結後まとめて読む方が楽しめるかも。 -
沢村鐵『クランⅥ - 警視庁内密命組織・最後の任務』中公文庫。
シリーズ完結編。書き下ろし。全くもって面白くない。同郷の作家ということで誉めたいところなのだが、誉める要素が見当たらない。苦痛を感じながら、何とかこの最終巻を読み終えたというのが正直な感想。
殆んどが大量の会話と一人称の視点で綴られた、全く映像が見えない描写で構成されているために、神にも警察組織にも興味が湧いて来ないのだ。-
読み終わったんですね!ここまでの展開が面白かっただけに、本当に残念な終わり方でした…前のシリーズも終わり方がイマイチでしたが、今後良くなるこ...読み終わったんですね!ここまでの展開が面白かっただけに、本当に残念な終わり方でした…前のシリーズも終わり方がイマイチでしたが、今後良くなることを信じて、応援します!2018/02/23
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首相の非常事態宣言により警察上層部から指揮権を奪ったクラン。晴山警部補たちは身命を賭して黒幕「神」への足がかりを掴む。しかしその最中、「神」から命を狙われているはずの足ヶ瀬巡査が忽然と姿を消す。予測不能の裏切り、暗殺者との死闘。刑事たちは巨悪との最終決戦へ挑む。
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09月-02。3.0点。
クラン最終巻。「神」を追い詰めたクランの面々、正体は。。
不完全燃焼。ま、スピード感あり、攻守逆転有りとあっという間に読めるが、予想通りの混沌結末だった。 -
非常事態宣言発令により、警察の指揮権は首相へと移った。「神」と「クラン」。最後の決戦の行方は――。シリーズ最終巻、かつてないクライマックス!