日本史のしくみ-変革と情報の史観 (中公文庫 は 19-4)

制作 : 林屋 辰三郎  梅棹 忠夫  山崎 正和 
  • 中央公論新社
3.86
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122067004

作品紹介・あらすじ

歴史とは変革の歴史であり、情報が歴史を動かす――。古代の倭国の大乱から第二次大戦後までを一二の時期に区分し、歴史を考える論点を提示する。編者に上田正昭、司馬遼太郎、原田伴彦、村井康彦を加えた多彩な執筆陣がユニークな視点から日本史のしくみを解き明かした記念碑的著作。

感想・レビュー・書評

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  • 京都学派?(正確には京都学派には定義がある)とういうべき錚々たるメンバーの林屋辰三郎、梅棹忠夫、上田正昭、原田智彦、村井康彦、山崎正和と、京大OB以外では、司馬遼太郎が加わった超豪華メンバーでの日本の歴史の大討論会。
    この本は1971年に単行本化、1976年に文庫化、更に2019年に改版されている。2021年現在、村井康彦が90歳で他のメンバーは全員亡くなっている。もはや古典と言えそうだ。

    多くは歴史学者だが、梅棹忠雄は民俗学・比較文明論、山崎正和は劇作家・美学者であり、司馬遼太郎は歴史小説家で、特に後者の2名は学者とは肌合いが違うのが面白い。あとがきで、梅棹忠夫は、「(司馬遼太郎の)その知識の広さと話の面白さに毎回舌をまいた」と称賛している。
    このようなメンバーの勉強会であるが、それぞれが、この勉強会に知的興奮を覚えたようだ。
    この半世紀後に山崎正和が「それにしてもあの楽しみは何だったのだろうかと、半世紀後にしてしみじみと思う」と改訂版で述べている。

    内容は古代から戦後までの膨大な時代を取り扱っているので、この紙面でまとめ切れるようなものではないが、各時代のテーマ毎に、報告書と共同討議になっているので、読者にもその知的興奮が伝わってくる。是非とも歴史の興奮を求めている方には、お薦めします。

  • 1976年初版本の新装刊
    林屋辰三郎・梅棹忠夫・山崎正和・上田正昭
    司馬遼太郎・原田伴彦・村井康彦
    の大御所の論評や対談。やはり少し古い考えというか
    古いテーマがあるようですが。なかなか面白い内容、
    なるほどという感じの着眼が多くとても興味深く
    読みました。

  • 編者に上田正昭、司馬遼太郎、原田伴彦、村井康彦を加えた多彩な執筆陣が「変革」を縦軸、「情報」を横軸に日本史を捉え直した記念碑的著作の待望の新装版。

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