- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122068186
作品紹介・あらすじ
八十すぎまで長年実践してきた健康法を万人のために丹念に書きとめた「養生訓」は、益軒の身体的自叙伝ともいうべきものである。東洋医学の叡智を結集し、自然治療の思想を基本とした、この自主的健康管理法は、現在でもなお実践的価値が高い。
〈解説〉松田道雄/〈巻末エッセイ〉玄侑宗久
感想・レビュー・書評
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財産・地位・収入は外にあるものだ。求めたところで天命がなかったら手に入らない。無病長生は自分のからだのなかのことだ。求めれば手に入りやすい。
時間があるなら医学を学んだ方がいい。他の技術より有益だから、とのこと。現代で専門性を身につけるのは難しそうなので、民間医療、代替医療を知っておくといいかな。
儒学者の貝原益軒が教えてくれる、健康で長生きをする方法。
わたしは今は脾が弱っている(むくみやすい、疲れやすい、甘いものがほしい)ので、そこんとこ教えてくださいという気持ちで読む。
白身魚は食べてます。よいよい。
がんこなむくみを取るために昆布も食べているけれど、気を塞ぐらしい。ええー!
少食にする、怒っている時は食べない、感謝して食べる、緑茶は体を冷やす、とかはわかってたけど、汁物の次お米を食べて最後に副菜、とか、焼酎は体に毒だとかは初耳。
お酒は朝夕食後にぬるくして少しだけ飲むといいらしい。それおいしいのか?!
お酒は冷やしすぎも温めすぎもどちらもいけない。冬は芋のお湯割に梅干しいれてあたたまるものだと思ってた。焼酎は夏に飲むものらしい。
じゃあ焼酎に漬けて作った梅酒は夏に飲むので正解なのか。
マッサージ(按摩)は毎日、入浴も10日に一回とかも、ちょっとびっくり。長く寝るのはよくないとか。
当たり前ですが現代の常識に忖度してないところが清々しいですね。
自由!
もちろんすぐに実践できることもあって。
野菜は小さく刻むこと。湯治のあとこそ養生すること。病気はかかる前に気をつけること。かかったとしてもくよくよせず養生すること。むやみに薬に頼らないこと。冬の朝は出かける前にお酒で体をあたためること。
科学技術や大企業や営利目的の医者に依存せず、自分の体のことは自分で管理する。自立する。というのはとても素敵。
ただ、中流階級の老人の幸福のためにそれ以外のすべての人、他の階級や階級外や女性や子供や若者や、の幸福を犠牲にしていいのかと言ったら違うと思う。
儒学者の理想が長続きしないのもむべなるかな。
私は江戸時代のがちがち身分制社会は嫌やなと思う派。
老人になったら病院をはしごする生活が当たり前だと思っていたので、漢方薬で病を治して生きて死んでいくことが当たり前で許された時代はうらやましくもある。
落語に出てくる医者は葛根湯しか出さない。
でも、自分の周りの人が医者にかかりたいと言ったらためらわず診せてあげたい。自分の思想は変わってもいいし、マイノリティでもいいけれど、それを人に押し付ける気はないし、何より虐待である。
歯並びを治すことはとてもいいことだと思うし。
嘘だとわかっていて楽しむ。だめでもともと、くらいで。
江戸時代の人って割と今と変わらずいろんなもの食べてたんですね。おいしそう。読んでるだけでお腹空きそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
江戸時代の教訓書であるが、大事だなことを繰り返し伝えていて、特に総論ではシンプルで現代にも通ずると分かった。
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ためになることもあったが、注意事項が多すぎて、読んでいてちょっと窮屈な気持ちになった。
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益軒の身体的自叙伝ともいうべき「養生訓」は自然治癒の思想を基本とした自主的健康管理法で、現在でもなお実践的価値が高い。〈巻末エッセイ〉玄侑宗久