おいしい給食-餃子とわかめと好敵手 (中公文庫 か 90-2)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122071490

作品紹介・あらすじ

八十年代の中学校で、密かに全力で給食を堪能する教師、甘利田幸男。新たな中学に赴任して二年、今日の献立「わかめご飯」と「揚げ餃子」を食べ終えた甘利田の前に、ひとりの転校生が現れる。それは前の中学での因縁の相手――甘利田よりアクロバティックかつ自由奔放に給食を楽しむ生徒・神野ゴウ!?

市原隼人主演の人気ドラマseason2原作本!

感想・レビュー・書評

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  • おいしい給食シーズン2の原作本の位置づけで、ドラマもこの本も大まかなあらすじは同じ。ドラマのほうが見ていてわかりやすいところが多いけど、本の方だと登場人物の考えていることなどがわかりやすい印象があった。
    それにしても、給食もここまで極めるとなると本当にすごいなぁ、と思わざるを得ない。
    そして、最後のシーンはシーズン2の人間関係の総まとめとして、とてもいいシーンだと思ったりもする。

  •  給食をこよなく愛する中学教師・甘利田幸男をコミカルに描いた作品。ドラマ化された前作の続編。

          * * * * *
     
     設定がおもしろい。

     まず主人公。給食への情熱や歓喜を抑えきれない子どもっぽさと他者に対して見せる冷徹さとのギャップ。給食好きを看破されても白々しくとぼけきろうとするところには愛嬌さえ感じてしまいます。
     しかも時々口にする端的かつ含蓄に富んだセリフ。大抵は給食愛から発しているに過ぎないのに不思議に問題の本質を突いていたりするのです。

     担任クラスの生徒たちもいい。厳格で親しみを見せない甘利田が実は愛すべき人物であることを、皆ちゃんと見抜いています。よくできた生徒たちです。
     同僚や調理員も同様で甘利田を受容しているため、知らぬうちに読む側も同じスタンスになっています。

     何より秀逸なのが、甘利田の言葉として綴られる給食の描写でしょう。まるでミシュランガイドのごとき流麗かつ的確な表現。食べてみたくなるほどの見事さです。たかが給食とは思えないほどです。
     さらに甘利田の宿命のライバル・神野の給食アレンジ術もすばらしい。

     このスクールグルメ小説とでも言うべき新ジャンル。やはり給食が大好きだった自分の子ども時代を思い出します。神野ゴウが卒業してからも、ぜひ続編を望みたい。(次は甘利田の母親も登場させて欲しいなあ。)

  • どのメニューもうまそげでした。

  • Season1のドラマが面白かったので、読みました。給食に真剣に向き合っている姿は微笑ましくもあり、羨ましくもあります。 王道の方法で楽しむ甘利田先生と、アイディア王の神野くんの対決?腕試し?がとても面白かったです。 給食が懐かしく、食べたくなりました。 誰かの好きなものを馬鹿にしたり否定したりするのではなく、微笑ましい気持ちで見ていられるような、この本のような世界になったら幸せだなと思いました。

  • season2も期待を裏切らず面白い。

  • 新たな中学で給食を全力で楽しんでいた教師・甘利田の前に、ひとりの転校生が現れる。それは因縁の相手で? 市原隼人主演の人気ドラマseason2原作本!

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著者プロフィール

紙吹みつ葉
東京都生まれ。アミューズメントメディア総合学院ノベルス学科卒業。二〇〇六年『つよきす~Mighty Heart~竜胆館のユーレイ』(ファミ通文庫)でデビュー。「柴公園」、「おいしい給食」のノベライズも担当する。

「2022年 『おいしい給食 卒業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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