金翅のファティオータ (C・NovelsFantasia く 3-1 四界物語 1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.69
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本棚登録 : 99
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125011172

作品紹介・あらすじ

弦楽器演奏以外に取り柄のない、波頭馬騎士の青年シルッカ。凶暴な海獣トゲウオ殲滅戦の夜、その幼生を拾ったがために、凶悪で美貌の第一皇子に斬りかかられるはめに。不思議な力で難を逃れたシルッカだが、幼生の帝都移送への同道を命じられる。知らぬうちに四界の命運を担わされた見習い騎士と残虐な皇子、気まぐれな大食い幼生-二人と一匹の奇妙な旅が始まった!第6回C★NOVELS大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • C★NOVEL大賞受賞作品、新人で大賞受賞作品なのに続刊もの。 結構珍しいんじゃないだろうか。

    ドラゴンの復活を目指した物語と思ったら、1巻の終わりで結構あっさり復活してしまう。 あとがきによると全3巻構成ということなので、後2巻分は千年前の戦争のやり直しということになりそうだけど、それはそれで物語的に救いがない。この先どういう物語を紡いでいくのか楽しみ。

    文体は読みやすく、ストーリーはメリハリがきいていて、いい感じに別世界の要素を混ぜ込んでいるので、世界に没入してすらすら読める。

    ファンタジー系の物語が好きならおすすめできるシリーズだと思う。

  • 幼いころに家族を失ったシルッカは、何の因果か皇子の同期として船に同乗していた。音楽ぐらいしか特技のない、迫害されている民とのハーフであるシルッカに隠された能力とは……。
    皇子がやけにバイオレンスだったりする印象と、ラスト近くがかなり違っていたりとか、彼との対決は次巻なのかな?でも切り札持ってたら、あっさり和解しそうでもったいない。ここは、やばいところで移動→戻ってきたら……みたいなところが見たかった。世界の彩りが非常に魅力的で美しかったです。よい異世界ファンタジー。面白かった。次巻が気になります。シルッカは純粋なキャラクターなんだけど、心の底には憎しみが残っていたり、けっこう口が悪いのが面白い。

  • ひとつの大陸と無数の島からなる世界。
    主人公が幼竜と出会い、暗殺されかけた横暴な王子とともに旅に出て、竜
    を復活させる話。
    海を走る獣や、海の下の世界などの設定はいい。

  • コレは何年か前タマタマ、どこかのコンビニで買うた本。
    それから引っ越しや何やと放置してたっつーか行方不明で
    存在すら忘れてた(ゴメンなさい黒川さん…同じ茨木市出身w)

    タマタマ見つけたのは、未読小説の在庫がなくなって
    活字中毒の中毒症状が出て部屋中を調べまわって。


    正直、日本人でここまでのファンタジーを書ける人が新人さんなんて。
    続き、ソッコーでAmazonでポチりましたw

    ネーミングに一部、ん?ってトコもあるけど、
    それでも全体的によく出来た作品。続きも気になるし
    (つーか新人賞に続きをにおわす作品を送るって…w)

    この人は、日本のファンタジー小説界の宝になると思う。
    トールキンの遺伝子を日本人から感じられた事が嬉しい。

    マジで色んな作品をこれからもいっっっっぱい書いてもらいたい。

  • 《古縞》
    海の上を走る波頭馬の準騎士である青年シルッカは、近年甚大な被害をもたらしている海の巨獣トゲウオを討伐する戦艦オルムネアに配属され、同じく準騎士としてオルムネアに配属されたルドゥン帝国の第一皇子リンゼイ・ヴォーの形ばかりの相棒となった。ところが、トゲウオとの戦闘中にその幼生を拾ったシルッカを警戒したリンゼイは、相棒であるはずの彼を殺そうと斬りかかり……。

    第6回CNOVELS大賞受賞作。

    CNOVELS大賞受賞作5作品の中で一番面白かった。
    審査員が続きが見たくなる!というのも納得。
    特に世界観が壮大で、視覚的にも鮮やか。
    それを描き切ってる文章力がすごい。
    背景に隠された謎も良い小出し具合で先が気になる気になる。

    キャラクターもなかなか魅力的。
    ただ一番重要なはずの主人公の性格がなんだかうまく定まっていない感じで、いまいちどういう人かわからない。
    皇子も他のキャラがいうほど魅力的には感じない。
    あとは皇子のシルッカへの態度もかなり唐突に軟化する。
    全3巻で刊行することに決まっていたそうなので、もうちっとゆっくり2人の関係の変化を楽しみたかったな。
    デレればいいというものじゃないからー。

    全般的にはとっても面白くてファンタジー的な設定が好きならお勧めな作品。
    表紙でなんか損してるっていうのは、「煌夜祭」以外の大賞作品みんなそうかなー。2巻、3巻の表紙の方が断然よいな。

  • 海の上を走る波頭馬の準騎士である青年シルッカは、近年甚大な被害をもたらしている海の巨獣トゲウオを討伐する戦艦オルムネアに配属され、同じく準騎士としてオルムネアに配属されたルドゥン帝国の第一皇子リンゼイ・ヴォーの形ばかりの相棒となった。ところが、トゲウオとの戦闘中にその幼生を拾ったシルッカを警戒したリンゼイは、相棒であるはずの彼を殺そうと斬りかかり……。

    第6回CNOVELS大賞受賞作。

    CNOVELS大賞受賞作5作品の中で一番面白かった。
    審査員が続きが見たくなる!というのも納得。
    特に世界観が壮大で、視覚的にも鮮やか。
    それを描き切ってる文章力がすごい。
    背景に隠された謎も良い小出し具合で先が気になる気になる。

    キャラクターもなかなか魅力的。
    ただ一番重要なはずの主人公の性格がなんだかうまく定まっていない感じで、いまいちどういう人かわからない。
    皇子も他のキャラがいうほど魅力的には感じない。
    あとは皇子のシルッカへの態度もかなり唐突に軟化する。
    全3巻で刊行することに決まっていたそうなので、もうちっとゆっくり2人の関係の変化を楽しみたかったな。
    デレればいいというものじゃないからー。

    全般的にはとっても面白くてファンタジー的な設定が好きならお勧めな作品。
    表紙でなんか損してるっていうのは、「煌夜祭」以外の大賞作品みんなそうかなー。2巻、3巻の表紙の方が断然よいな。

  • おもしろかったー!龍が出てきて、スキー。主人公が女子じゃないけど、すんなり読めました。続きを楽しみにしてまーす。

  • 久々にいいファンタジーを読みました。一見、平凡な主人公の周りにはすごい人たちが沢山いるわけですが、ツンデレ王子がやっぱり気になりますね。今後が楽しみです。

  • 冒頭の状況が分かりにくい。そのせいで世界観に入り込みづらい。主人公が状況に窮するばかりで脇のキャラに流されまくっている感じ。それは今後の成長していくのかと思われるが現在はまだ弱々しい。相方の竜とのやり取りは楽しかった。

  • 海の下に広がる山脈と雲とか!素敵な世界観でした。
    全3巻らしいのでまだ始まったばかりですが
    引き込まれました。
    ラルファンの今後が気になる…。

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著者プロフィール

作 黒川裕子(くろかわ・ゆうこ)
大阪府生まれ。京都外国語大学学士、エディンバラ大学修士。2017年に第58回講談社児童文学新人賞佳作入選、『奏のフォルテ』でデビュー。小学生向けから中高生向けまで、幅広いテーマの児童書を執筆している。おもな作品に『天を掃け』『となりのアブダラくん』『いちご×ロック』(すべて講談社)などがある。千葉県市川市在住。

「2021年 『#マイネーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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