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- Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130034470
作品紹介・あらすじ
病や科学や宗教において《他者》がいかに描かれ語られてきたのか,さらにアイヌや沖縄という《他者》に焦点を当てることによって照射される自他関係とはどのようなものか.そこから公共世界の共創に向けて物語り論の可能性・パースペクティヴを開示する.
感想・レビュー・書評
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ボリューが多い上に、図書館への返却期限が迫っていたので飛ばし読みだけど、だいたい目を通すことはできた。
これはシンポジウムの内容を再録した本で、構成としては発議Ⅰ→討論Ⅰ、発議Ⅱ→討論Ⅱという具合に、いくつかのテーマを出してはそれについて語り合うことを繰り返している。ところどころで全体をまとめる討論も入る。
自己と他者の出会いを色々なシチュエーションから考察してみる、というのが大きなテーマで、そのためにアイヌと日本人、沖縄人と日本、在日韓国人と日本、という具合に日本という国に住みながらアイデンティティ的には日本人ではない、という人たちの自意識が取り上げられていた。あるいは精神病を患っている人の自己認識。
決して直接的には知り得ない存在である「他者」と自己をどう向き合わせるか。とか、自己の中にも存在する「他者」をどう扱うのか、など、難しい話題が中心で、ついてゆくのが大変だったが、なかなか刺激的で面白い。
一番心に残ったエピソードは、旧約聖書に登場するヨブ記の解釈だった。ヨブが神に邂逅するプロセスは、まんま他者発見のプロセスに重なるというのが、「へぇ~」だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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