アメリカ外交史

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130322348

作品紹介・あらすじ

アメリカは世界とどのように関わってきたのか。建国期から21世紀初頭までのアメリカ外交史を、アメリカ史の一部として、またグローバルな国際関係の中に位置づけられるものとして、対象地域の側からみたアメリカ像の変遷も交えて包括的に叙述する。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカのことって知ってるようで全然知らなかったのだと実感。特に第二次世界大戦までとそれ以降とか全然違うし、理想を語るウィルソンも西半球では現実に合わせて細かく政策を調整してたり。

  •  良質の教科書という感じ。大きな流れは受験世界史含めある程度知識があるため復習がてら読み、また個別の新しい視点も得た。
     米外交は1890年代に大きな転換点、外交は中立権や領土征服に伴うものから市場や海軍拠点獲得を目的とするものに。この時期のマハンの主張も海軍力増強、海洋帝国ビジョンに影響。
     WWI以前、棍棒外交やドル外交と並ぶ米外交の特徴は、国際関係に法の支配を導入する試み。WWIは米に繁栄と共に愛国主義的不寛容ももたらす。
     WWII参戦直後から、戦後世界秩序を巡り英ソと勢力争い。米はアジアでの脱植民地化支持と対英仏関係のバランス。米国内では一般的にWWIIは「良い戦争」だったが、日系人強制収容やユダヤ人受け入れ拡大拒否という影も。
     ホー・チ・ミンは独立にあたり反植民地主義を奉じる米の支援を期待していたとは知らなかった。まず米は英仏との対立を避け、更にはホーが第一義には民族主義者であることは周知でも、共産党との繋がりから次第に冷戦思考が凌駕するようになったという。最初からソ連が全面に出ていたわけではなかったわけだ。更に南のジエム政権の「自立」や米軍撤退の可能性を探るも、結局はベトナム戦争に突入してしまう。
     60年代には西独や仏など西欧諸国は、経済力向上と自立欲求により米と次第に距離。イラン革命が米にいかに衝撃だったか。カーターの人権外交は、政権末期にはアフガン侵攻もあり、新冷戦への地ならしに。湾岸戦争でフセインを打倒しなかったことが却って中東への米の継続関与に繋がる。

  • 東2法経図・6F開架:319.5A/N87a//K

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著者プロフィール

東京大学名誉教授、成蹊大学名誉教授

「2022年 『アメリカ外交史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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