- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130633147
作品紹介・あらすじ
神経内科医の臨床経験からうかびあがる、ピカソ、モンドリアンたちの視覚世界。
感想・レビュー・書評
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あわなかった。
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立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本』で紹介
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視覚野の基礎の話と失行、失認をもとに、絵を描く、絵を観るとはどういうことかを論じている。色彩、運動視、形態視、空間視といった視覚野のモジュール構成を中世・近代の画家は予見しており、ルノアールやスーラはレティネックスやV4野を選択的に動かすことを意識して描いているとしている。また、ピカソなどキュビズムの流れの絵画は形態視モジュール(腹側のTE, IT, LO領域など)のみが働いた時の視覚世界に対応していると論じており、脳梗塞により背側経路が損傷して空間視ができなくなった人には、世界がこのように見えるのかもしれない。ある程度専門的ではあるけどそこまでneuroscienceに特化した内容ではないので、専門書というよりは一般向けといっていいかも。とりあえず、美術館に行きたくなった。
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手塚治虫の『火の鳥』に、脳を手術された男が、手術を受けるたび、ものの見え方が違って、しまいにはロボットが美少女に見えてしまうってのがありました。これ読んで、それを思い出した。絵を描くのも、神経の伝達行為で、視覚が筋肉と連動してるってことが、納得できます。わかったところで、絵が上手くなるわけじゃないけど。