当事者研究の誕生

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (484ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130664103

作品紹介・あらすじ

障害者運動、自助グループなどに淵源をもつ当事者研究。その系譜と方法を、著者自らの自閉スペクトラム症の当事者研究を振り返りながら探ってゆく。周縁化された経験への応答として当事者研究の誕生をとらえることで、未来に受け継ぐべきものを展望する試み。

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    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/567300

  • 【書誌情報】
    当事者研究の誕生
    著者:綾屋 紗月
    ジャンル:心理、医学・薬学
    発売日:2023/07/04
    ISBN:978-4-13-066410-3
    判型・ページ数:A5 ・ 484ページ
    定価:5,940円(本体5,400円+税)

    障害者運動、自助グループなどに淵源をもつ当事者研究。その系譜と方法を、著者自らの自閉スペクトラムの当事者研究を振り返りながら探ってゆく。周縁化された経験への応答として当事者研究の誕生をとらえることで、未来に受け継ぐべきものを展望する試み。
    [https://www.utp.or.jp/book/b609187.html]

    【目次】
    序 章
     本書の問題意識
     当事者研究の方法・理念・歴史を探究する
     当事者の知恵の蓄積の上に当事者研究を位置づける
     本書の目的
     本書の構成
     本書が対象とするデータ

    第I部 当事者活動における当事者研究の歴史的位置づけ
     第I部 はじめに

    第1章 力を取り戻す――難病患者・障害者運動の系譜
     第1節 障害者運動とエンパワメントの思想
     第2節 向谷地生良を介した難病患者・障害者運動の影響
     第3節 浦河における当事者活動の始まり
     第4節 まとめ

    第2章 無力を認める――依存症自助グループの系譜
     第1節 AAの日本到来とアディクション治療の展開
     第2節 川村敏明を介した依存症自助グループの影響
     第3節 浦河における当事者活動の醸成
     第4節 まとめ

    第3章 当事者研究の誕生――ふたつの当事者活動の系譜の合流
     第1節 「社会進出」のツールとしてのSST
     第2節 浦河AAとアディクション治療
     第3節 当事者研究の始まり
     第4節 依存症自助グループへの当事者研究の還流
     第5節 まとめ

    第II部 周縁者としての自閉スペクトラム者の当事者研究
     第II部 はじめに

    第4章 障害者運動からみた自閉スペクトラム症概念批判
     第1節 混沌:言語化できない「わからなさ」
     第2節 障害の社会モデルに基づく従来の自閉スペクトラム症概念批判
     第3節 さらなる周縁化のツールとして用いられる自閉スペクトラム症概念
     第4節 まとめ

    第5章 身体的自己感の当事者研究
     第1節 意味のまとめあげ困難
     第2節 行為のまとめあげ困難
     第3節 他者との階層の差異がもたらす困難
     第4節 まとめあげ困難がもたらす「夢侵入」
     第5節 不安定な身体的自己感
     第6節 周囲の配置転換と自己感の安定化
     第7節 まとめ

    第6章 自己身体を基点とした社会変革としての情報保障
     第1節 記号のまとめあげにおけるすれ違い
     第2節 身体的特徴に対応した情報提示のデザインの提案
     第3節 意味づけ介助の発展:ソーシャル・マジョリティ研究
     第4節 まとめ

    第7章 置き去りにされた過去と歴史的自己感の当事者研究
     第1節 身体的自己感の安定が生み出した「時間」
     第2節 「現在の私」と「過去の私」の分離
     第3節 「現在の私」と「過去の私」の共存
     第4節 過去の変容
     第5節 まとめ

    第III部 当事者研究の方法論的検討

    第8章 未来へ向けて:当事者研究を仲間に伝える実践
     第1節 浦河べてるの家とダルク女性ハウスの当事者研究に共通する心構え
     第2章 社会モデルとふたつの自己感に注目した当事者研究の方法論
     第3節 ダルクにおける当事者研究ワークシートを用いた実践
     第4節 まとめ

    終 章
     第1節 周縁の人々が言葉を生み出すための当事者研究
     第2節 筆者が過去とつながるプロセス
     第3節 本書作成後の筆者の変化

    付録 当事者研究ミーティングの基本情報

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著者プロフィール

東京大学先端科学技術研究センター特任講師

「2023年 『当事者研究の誕生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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