風景とはなにか: 都市・人間・日常的世界 (NHKブックス 673)

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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140016732

作品紹介・あらすじ

人は風景に身を寄せて生きる。風景は自然の風土の中に、そして人工的構築物としての都市と共に、歴史の重みの中で、凝縮された時間と空間の道標として人びとに記憶される。人びとの住まう場所としての都市、とくにヨーロッパ諸都市の風景を旅するなかで、"風景"と"人間"の係わりを文化社会学の視点からしなやかに描き出す、味読すべき好著。

感想・レビュー・書評

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  • 人間存在が身体によってそのうちに自己を投錨している「風景」について、比較的自由に著者自身の思索を展開している本です。

    著者自身のヨーロッパ旅行の体験と、バシュラールやジンメルといった哲学者・社会学者や、プルースト、永井荷風といった作家、そしてマネやセザンヌなどの芸術家たちの思想を織り交ぜて、風景が人間存在にとってどのような意味をもつのかを考察しています。

    エッセイのようなスタイルで、風景についての著者の洞察が綴られており、その思想を明瞭にとりだすことは少し難しく感じてしまいました。とはいうものの、われわれを取り巻く風景は、われわれがそのうちに属している文化的な表象と密接につながっていることはたしかで、そうした問題についてみずから考えるためのいとぐちになるのではないか思います。

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著者プロフィール

慶應義塾大学名誉教授、大妻女子大学名誉教授。
社会学博士。エッセイスト。
研究領域:社会学の理論と学説、社会学的人間学、文化社会学、芸術社会学、都市社会学、風景論、感性行動学、生活空間論。

「2016年 『耳を澄まして 音風景の社会学/人間学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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