耳を切り取った男

著者 :
  • NHK出版
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本棚登録 : 18
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140807064

作品紹介・あらすじ

アルルの耳切り事件に隠されたゴッホとゴーギャンの息づまる対立。共同アトリエは協調である。だが、絵画は妥協を許さない。この矛盾の狭間で、二人の画家は自らの表現を賭けて闘わなければならなかった。「黄色い家」の60日で起きた出来事を克明に描く迫真のノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 小説なのか評論本なのかどうとらえればいいのかとまどったが、おそらく事実にもとづく部分と筆者の想像の部分が混ざっている感じ。

    描かれているゴッホやゴーギャン達の人物像が正しいかは置いといて、このセリフはかっこよかった。

    「---おれたちに柔らかいベッドや、立派なアトリエは似合わない。ヴァンサン、そうだよな。」

    「---そこは墓場だ。」

  • ゴーギャンとの共同生活が破綻して、狂気に憑かれたゴッホはゴーギャンに切りつけようとして失敗し、自分の耳を切り取る。有名なエピソードですが、著者の指摘通り、ゴッホの死後に発表されたゴーギャン側の証言ばかりを元にしてるんですよね。ゴッホの異能にゴーギャンは嫉妬を覚えていたのではないか。そんな視点での二人の関係の再検証は、”こういう雰囲気、あったかもなぁ”と思わせます。でも、肝心の耳を切った経緯については、ちょっと説得力に欠けました。

  • 2011.5.3読了。
    オランダ旅行に行くので、前調べと思って、ゴッホの本を読んでみた。
    ゴッホの本といっても、耳を切り取った時のみクローズアップされているので、伝記というのではなかったけど、芸術家は思い込みが激しく、自分を信じてないとなれないんだな、と思った

  • 実をいうと、最後まで読んでない。読めなかった。
    言葉のリズムが自分に合わなくて。。。
    タイトルに惹かれて手に取った書だったが、ゴッホとゴーギャンが共同生活をしていたということを知ったぐらいである。

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著者プロフィール

1947年生まれ。画家、ゴッホを中心とした絵画研究。東京芸術大学油画専攻卒。大阪中の島美術学院講師、北海学園大学建築学科教授を経て、2006年より愛知県立芸術大学美術学部教授(2012年退官)。個展多数。著書:『ゴッホの遺言』(情報センター出版局、1999。第53回日本推理作家協会賞・評論その他部門受賞)『ゴッホの証明』(同、2000)『耳を切り取った男』(NHK出版、2002)『色彩浴』(ポーラ文化研究所、2003)『ゴッホの復活』(情報センター出版局、2007)『完全版・ゴッホの遺言』(中公文庫、2009)『ゴッホの宇宙(そら)』(中央公論新社、2010)『「ゴッホ」にいつまでだまされ続けるのか』(情報センター出版局、2011)『フェルメールの仮面』(角川書店、2012)『先駆者ゴッホ』(みすず書房、2017)ほか。

「2017年 『先駆者ゴッホ 印象派を超えて現代へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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