- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140815274
作品紹介・あらすじ
政治的リアリティでもって、キリスト教的倫理観を排し、「権謀術数の書」として物議を醸した『君主論』。現代では帝王学のマニュアルとして切り貼りされがちだ。しかし、それが政庁への再雇用を求めたマキャベリが自分のために、自分の経験をもとに記した「政治実践の書」であったことはあまり知られていない。ルネサンス期のフィレンツェで辣腕をふるった書記官による、乱世を生き抜くための政治哲学を紹介する。東郷和彦氏との対談/読書案内/年譜を新たに収載。
感想・レビュー・書評
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マキャベリやチェーザレは、塩野七生から入った自分だが、本書は「君主論」そのものよりもそれが描かれた背景にフォーカスされている点が興味深かった。曰く、君主論は再就職のための論文だった。君主論の中身については、「倫理と政治の分離」、「力量と運命」の二点について説明されている。短くて読みやすいし、「君主論」の入口として適切。
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人間が現実に生きているのと、人間がいかに生きるべきかというのとは、はなはだかけ離れている。というのが最も印象的でした。
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原作を断念した君主論の100分で名著シリーズ。
君主論が書かれた時代背景などが分かり易かった。マキャベリの人間性にもスポットを当てている。
君主論は著者の自己アピールであり、そしてリアルな実践書だったわけですね。
リアリズムを突き付けられたとき、もっとも反発するのは表で良い顔をしている人たちなのかも知れない。
そして多くの人は動揺する。術は術として、動揺しながらもまっすぐな道を追い求めたい自分もいるわけなのだけど。
今一度原作にチャレンジするかは不明(笑) -
マキャベリという人物に対して、「マキャベリズム」という言葉から受ける「冷酷なリアリスト」というイメージをもっていたが、必ずしも真実ではなかった。
当時の社会情勢の中でマキャベリがどう生きて『君主論』を書いたか知ることができた。 -
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1130059 -
君主論自体は、そんなに難解ではなく普通に読める。
が、この解説では、マキャベリの境遇や人となり、当時のヨーロッパ情勢などなどが紹介されていて、より深く理解できる。 -
君主論のイメージ変わった。
人物像が見える -
まあまあかな