- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140816370
作品紹介・あらすじ
「雲に切れ間。希望あり」1919年、エディントンは、プリンシペ島から電信を送った。観測によって科学理論が正しいと証明されたその瞬間、アインシュタインの一般相対性理論は事実となった。それから100年。美しくも難解なこの理論を出発点として、宇宙の歴史、時間の起源、星や銀河の進化など多くの謎が解明されてきたが、この時空論のなかには、未解決の問題とともに、いまだ隠された解がある。そこには、宇宙を紐解く新しい「鍵」があるに違いない-。驚くべき発見の歴史から現代物理学、天文学の最先端までを旅しながら、万物を説明する"パーフェクト・セオリー"に挑みつづける科学者たちの姿を追う。
感想・レビュー・書評
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最近読んできたのは素粒子関係や超弦理論の本で、量子力学からの現在への成り行きを解説しており、アインシュタインと相対性理論は重要な脇役といったところだった。それが、この本では一般相対性理論から見た現在までの経緯を語ってくれているので新鮮。なぜか比喩に面白いものが多く、読んでいて時々ハッとさせられる。
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一般相対性理論を基点とした科学史。
宇宙理論がどう展開してきたかももちろん興味深かったが、発表された論文・公園の裏にある各科学者のこだわり(悪い方にでれば固執)にも焦点が当てられているところが面白い。 -
一般相対性理論に対する学説の推移がわかり、面白かったけれど、とてもわかりにくく読みにくい。年代が行き来して、なぜその順番で説明しているのかまず理解できない。有名で重要な学説に取っても軽く触れるだけ。ゲーデルの不完全性定理の説明なんて誤解を冗長するような書き方で不満。
どこが分からないのか、この本を読んでもきっと分からないままだと思う。後書きに図と表を使わずに説明しているって書いてるけれど、褒め言葉じゃなく皮肉では……?相対性理論や量子物理学の入門書としてはやめておいた方が良い気がする。「この理論は詳しく知らないな」っていうのを再確認するなら良いのかも。誤字も学説の誤用も多いしあんまり良い本ではないと思うけれど。
あと、科学者の思考プロセスを知る本として読むのも面白い。ほとんどの学者って思ってるほど知的ではないみたい。ほとんどが当て推量で、その後に実験で「やっぱり合ってた!」みたいな印象を受ける。地震の予言程度の精度。 -
ふむ
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悲しいほどに今さらな読書ではある。
一般相対性理論を軸に、100年の物理学をたどっていく。他の本で出てきた多くの学者の名前が登場し、相関関係がやっとつながった。
歴史に名前が残るのは数名でも、そこには計り知れないほど多くの人の叡智が積もっているんだなぁ、としみじみした。
重力波とりあえず発見されたし、これから、2014年3月以降出版の本を探す。 -
一般相対性理論を理解しそこから更に生まれようとしているものをテーマとした本。
宇宙を知りたい者は読むべき本。 -
140809 中央図書館
アインシュタインの一般相対性理論が、現代の宇宙論、最先端物理学に対していまだに豊穣な問題を提供し続けている。この100年の主として宇宙論の進化に登場したスターたちを紹介する書。
一般相対性理論は時間と空間に命を与えた。空間はもはや、ものが存在するだけの場所ではなくなり、時間も時計が刻むだけのものではなくなった。時空は、粒子から銀河まであらゆる物質に対応し、奇妙な結果をもたらす精巧なパターンを組上げている。 -
相対性理論と量子力学が両立しにくいということがよくわかった。また、一般相対性理論は幾何学であり、量子論は全ての物質と力を粒子とみなして、つまり最小単位が存在するという前提で真理を追究するアプローチだ。
ダークマターとダークエネルギーが本当に存在するのかという疑問も持つべきだということがわかった。
科学者の人となりや科学者同士の関係など裏話が盛りだくさんで楽しい。