漢詩をよむ李白100選 (NHKライブラリー 93)

著者 : 石川忠久

• NHK出版 (1998年12月1日発売)

感想・レビュー・書評

[海と青硝子さんの感想 · 2022年12月30日]

李白の作品を解説しつつ、その生涯を概観できる構成になっています。
私の好きな「月下独酌」は、デーモン閣下のソロアルバムの一曲にも取り上げられています。

[忍豚さんの感想 · 2011年5月30日]

杜甫と並び、漢詩の代名詞とも言える盛唐の大詩人、李白の作品100首。
NHK漢詩紀行の石川忠久による編集です。
酒と月を愛し、神仙世界に憧れ、幻想的で華麗な作品を無数に遺した、李白の作品集。
同時代の杜甫が「詩聖」、王維が「詩仏」と呼ばれたのに対し、李白は「詩仙」と呼ばれます。
大詩人によくありがちな各地の放浪、特に安禄山の乱による苦労は、杜甫や王維とも共通しており、やはり戦乱を題材にした作品も多いです。
そして李白といえば当然、酒を題材にした作品もｗ
「早発白帝城」、「山中問答」、「月下独酌」などの有名な作品や、阿倍仲麻呂を追悼(実は死んでなかったけどｗ)した「哭晁卿衡(晁卿衡を哭す)」なども。
編者が巻末で詠んだ詩の通り、日本でも長く慕われた名詩人による名作の数々。

星闘士星矢の廬山昇龍覇の題材になった「望廬山瀑布(廬山の瀑布を望む)」も入ってます＼(^_^ )( ^_^)／

ニン、トン♪

[孫悟空さんの感想 · 2006年6月11日]

漢詩とか、ほっとんど意味わかんないんですが、音の流れにうっとり。若きころ（爆）、「月下独酌」を読み感動しました。それから李白ファンです。

著者プロフィール

1932年生まれ。東京大学文学部中国文学科卒業、同大学院修了。現在、二松學舍大学顧問・名誉教授、桜美林大学名誉教授。
㈶斯文会理事長・全国漢文教育学会会長・全日本漢詩連盟会長。文学博士。

〔著書〕　『詩経』（明德出版社）、『漢詩の世界』（大修館書店）、『陶淵明とその時代』（研文出版）、『春の詩100選』（NHK出版）他。

「2002年 『唐詩選のことば』 で使われていた紹介文から引用しています。」