稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)
- NHK出版 (2015年5月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140884607
感想・レビュー・書評
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新しい事に挑戦する時には、少人数で小さく始めるフットワークの軽さと、リスクに尻込みせず思い立ったら即実行のスピード、自分たちで変えたいという当事者意識が重要。まちづくりに限らず自分の仕事や様々な事に対する姿勢に応用できると思った。悩んでばかりでいたずらに時間が過ぎる事が多いので耳が痛かったが、身の回りの不満に愚痴を言うのではなく、まずはできる事から改善してみようと思った。
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まちづくりに携わる人の必読書。
地方自治体の頭がお堅い方々に配りたい。
いや、行政に携わる人間全員に課題図書に指定して読ませたい。たぶん、頭が痛くなって読みたくないはずw -
地方に強い興味があったわけではなかったが、得られるものが多く、面白い本だった。初めて読んだ木下斉さんの本。
初めての事業での苦しみ、コスト削減による投資資本の捻出方法、まちづくり=事業を軌道に乗せるための10の鉄則、成功した事業の具体例について書かれている。まちづくりについて学びたい人というよりむしろ、自分で事業を起こしたい人に勧めたくなる一冊だ。
印象に残ったところメモ。
・誰にも悪意がなくても、お金による支援というのは、相手を一気に蝕む。
→発展途上国への資金援助、子どもの過保護、過剰な支援がうまくいかない理由を説明していると思った。
・自分で考え、決めたことなら本気になり、たとえうまくいかない場合でも、軌道修正も撤退も自分で決断できる。
・重要なのは、システムをつくり上げたり、必要に応じて臨機応変に組み替えたりすること。
→全体のお金、ものの収支が見えていると、システムを作ることが行いやすくなるように感じた。
・言い訳をせず、できることから始める。
・見方をかえれば、早めに見切ることは、「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」ということでもある。 -
地方人らしく地方創生に関わりたいとの思いから購入。筆者の木下さんのアツイ思いに引っ張られる。
一般企業にも当てはまる鉄則が多く、またモチベーションを上げたい時に読もう。
・小さく始めて大きく育てる
・経済原理を踏まえながら社会的課題解決につなげる
・あたたかい街、心が通い合う街はきれいごと。稼がなければ衰退する
・全員の合意は不要、決めるのは事業者自身。回答を求めるのは無責任
・施設建設は公共性と市場性が一致していることが大事
・自分たちに必要なものは自分たちで作るという自立した姿勢が必要 -
「地方創生」という言葉が出回るようになり、地域を地域のチカラで経済を回せるようにできるようにするのはこれから欠かせなくなる。「私はまちづくりのトップランナーだ」と言う人であっても意外に行政からの補助金ありきでプランしてしまう中、まちづくりに稼ぐ仕組みをどのようにして取り込むか、著者の経験を持って捉えた本。
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- まちづくりの鍵は、不動産オーナー
- 不動産の価値を高めるために、地域を活性化させる
- 信用されるには、事業を立ち上げ、相手に3回得をさせる
- コスト削減から始める
- みんなが得をする/誰も損も無理もしないシステムを作る
- 地方では新しいことは必ず批判される。
- 飲食店オーナー
- うまくいってる店は地域経済理解している
- 飲食店経営は地域経済と連動しやすい
- 先回り営業→マーケティングをしっかりしようね
- まち会社が仕掛けた事業の上に雇用が生まれるのがベスト
- 身の丈にあった持続可能な事業
- 市民参加から市民実行へ -
2015年に執筆された本だが、今後の公務員のあり方、まちづくりのあり方について示された本だった
補助金を出すまちづくりではなく、継続的に、補助金なんかに頼らないで続けられる町づくりが必要
それには、民間主体にもなってくるが、公務員はどのように関わろうか。
制度を緩めるとかじゃない。
なにか、もっと、今までとは違う主体的な関わり方があるはず。
そんなことを考えるいいきっかけになった本だった。
このテーマについては、早めに、ザックリでもいいから自分なりの結論をだしたいところ! -
最初は会場無料貸し出しを断った早稲田大学も、国連大学や省庁がバックについてくれた後で再度交渉に行くと、喜んで貸してくれた。交渉術。
「小さくはじめて大きく育てる」
著者亜は2000年の流行語大賞「IT革命」の受賞者。
補助金は百害あって一理なし -
早稲田商店会の成功から、補助金が投入された途端に挫折への道を進むことになった例示は衝撃的だ。補助金は麻薬! 言い得て妙の例えだ。地方自治体は国や都道府県の補助金を当てにし、住民(法人含む)は自治体の補助金を当てにする構図が当たり前となってしまったが、健全な事業運営をするなら補助金など当てにしてはダメだ。他の成功事例を真似るのではなく、本気で自分の住む街を変革する必要があるのだ。『「やれるか、やれないか」ではありません。「やるか、やらないか」です。』15歳年下の著者に教えられた。
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著者は、高校生の頃から、いわゆる地域活性化に現場で取り組んできて、成功も失敗も経験している。そして、豊富な経験に加えて、大学院での学びが加わっている。そんなバックグラウンドを持つ著者だからこそ、説得力のある本を書くことができるのだと思う。
税金を使って民間が活性化事業をするのではなく、民間が利益を稼いで税金を払う、そんなあるべき姿で事業を実施しなければいけないという思いを強くした。そのためには、一人でも多くの人が本書を繰り返し読み、実践していくことが必要だろう。