不登校という生き方 教育の多様化と子どもの権利 (NHKブックス)
- NHK出版 (2005年8月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140910375
作品紹介・あらすじ
いじめ、ひきこもり、不登校…学校現場は悲鳴を上げている。一斉指導や点数競争を強いる学校の枠が、子どもの個性やニーズに合わなくなっているのだ。また、自由学習を合法とする世界的潮流からも、子どもの人格尊重の点からも、不登校の容認は不可避である。無限の可能性に充ちた子ども達の輝きを取り戻すために、フリースクールやホームエデュケーションなど学校外の多様な学習の場が今、求められている。二〇年のフリースクールの実践を踏まえた教育提言の書。
感想・レビュー・書評
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「登校拒否なんでも相談室」のQ&Aが非常に参考になったために手にした本。フリースクールの実態や制度から不登校教育の歴史まである程度網羅されているため、子どもが不登校になった親御さんにおすすめ。
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不登校者のいどころとなる東京シューレを開設・主催する著者が、学校以外の場所での教育のあり方について模索。
オーケイ、学校に対置するフリースクール的な場所の主宰という利害関係者だから話は割り引いて聞くことにしよう。それから、教育論を語るときに現れるやさしい語り口とか、「すばらしい」という形容詞とか。で、何が残るんだい? ――という観点から見るとかなり弱いような印象。その分当事者(渦中まっただ中!)から見れば、なんと慈愛に満ちたそのやわらかな言葉よ!
前者に該当したためかなり流し読みになる。学校に行く以外にも生きていく方法がある、という提示を行ったのが本書の価値か。それ以外の部分では学校=行政の批判と、学校以外(=主に東京シューレ。題材が身近にあったためか。戸塚ヨットスクールなどにも触れるが、あくまでも学校復帰を目的とする場所として位置付け)からひらける「すばらしい」方法――従来が学校がすばらしい、という考え方であったためその反対の価値観をぶつけてきたかと思われるが、少々辟易してしまった。
後者該当であれば、自ずから読みは変わってきたか。 -
今月の13冊目。今年の74冊目。
学校とフリースクールについて書かれたもの。フリースクールというものをこの本を読んで初めて知りました。なるほど、確かにこういうのもありだなーと思いました。まあ、私も学校には行くべきというか、行くもんだと思ってたので、フリースクールはあった方が良いと分かっていても、なんとなく抵抗を感じますね。まあ、公務員なんかの人、特に現役の教員の方なんかには色々難しい所だと思いました。 -
フリースクールの話を中心に
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不登校は子どもの権利、という筆者の主張は分からなくはない。しかし、本書でも指摘されているように、就職となれば厳しいのである。社会で生きていくというのは厳しいことである、その事は教えていかなければならない。
フリースクールでは興味のあることから考えていく方法だが、数学や国語の力を、生活からかけ離れていると思えるような一般的な形で身に付けることも大切だと考える。
教師が一つ一つ成長を認め、集団指導の中でも個別に、柔軟性をもって接していくことが、学校教育においては大切なのかな、と思った。 -
フリースクールという選択
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この本は、タイトルからして教育に携わる人が読むような印象を受けますが、ぜひ今子供がいる人、これから親になる人、すべての人に読んでもらいたいです。
きっと、教育に関する考え方に少なからず影響を与えられるはずです。
最後まで読まなくても、3章まででいいのでぜひ読んでみてください。