幽霊の死 (ハヤカワ・ミステリ 117)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150001179

感想・レビュー・書評

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  • 自分の死後に書き溜めてあった自分の絵を年に1枚ずつ公開するように妻であるベルに遺言したジョン・ラフカディオ。絵の公開パーティーの席上で殺害されたラフカディオの友人で若い画家トミー・デッカーの刺殺事件が起きる。事件現場に居合わせた探偵のアルバート・キャムピオン。自殺と思われたデッカーの死。同じくラフカディオの友人のポッターの妻クレアの殺害事件。ラフカディオの残された作品の贋作を書いていたと思われるデッカー。ラフカディオの絵を管理しているマックス・ファスティアンに目を向けるキャムピオン。

  • アルバート・キャムピオンシリーズです。
    アリンガムの作品は文学的とか格調が高いといった表現がされますが、正直、初めは読みづらかったです。
    ですが、慣れると彼女の文体が心地良く感じられます。
    有名な画家だったジョン・ラフカディオは自分の死後に密かに遺した12枚の絵を1年に1枚ずつ発表しなければならないという奇妙な遺言を残します。
    ラフカディオの未亡人ベルの友人で私立探偵のキャムピオン氏も招かれていた8枚目の絵の展示会で事件が起こります。
    ベルの孫娘リンダの婚約者だった画家の男が何者かに殺されます。
    本書は謎解きを期待して読むのではなく、彼女の作品の魅力である文体で展開する物語を純粋に楽しむ作品だと思います。

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著者プロフィール

本名マージェリー・ルイーズ・ヤングマン・カーター。1904年、英国ロンドン生まれ。別名マックスウェル・マーチ。文筆家の家系に育ち、16歳で長編小説を書き上げる早熟の天才ぶりを見せ、1923年に冒険小説"Blackerchief Dick"を発表、27年には犯人当ての長編ミステリ「ホワイトコテージの殺人」を新聞連載している。"The Crime at Black Dudley"(29)に端役で登場したアルバート・キャンピオンは"Look to the Lady" (30)以降の作品でシリーズ探偵となる。映画化された「霧の中の虎」(52)や英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞の次点長編「殺人者の街角」(58)など、数多くの長短編が書かれた。66年、シリーズ19作目の長編"Cargo of Eagles"を執筆中に死去。同作は夫フィリップ・ヤングマン・カーターによって補筆・完成された。

「2023年 『ファラデー家の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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