死者と影 (ハヤカワ・ミステリ 1686)

  • 早川書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150016869

作品紹介・あらすじ

理学療法士のローラは、ブラックウォーター・ベイ郊外の森に建つマウントビュー病院へとやってきた。病院を経営する叔父の誘いだったが、彼女の目的は別にあった。一カ月ほど前、親友の理学療法士が、病院近くの森の中で惨殺されたのだ。親友の死の真相を探ろうとするローラだったが、病院内部には複雑な人間関係が渦巻いていた。いっぽうブラックウォーター・ベイの町は、森を徘徊する怪人、シャドーマンの噂でもちきりだった…事件は、病院内部の者の犯行か、それとも伝説の殺人鬼の凶行か?真相に迫るローラの身辺にも奇怪な事件が…。

感想・レビュー・書評

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  • 町から離れた富裕層相手の病院と、隣接する森が舞台となって、理学療法士の主人公ローラの視点を通して、事件や登場人物像が語られていく。亡父から莫大な遺産を受けたローラは、叔父が経営する病院への勤めの誘いを頑なに拒んできたが、代わりに勤めた友達が森で殺害された知らせを受け、不可解な死の謎を解き明かしたく、病院への勤めを承諾する。殺害があった森には、古くから'シャドーマン'と呼ばれる殺人鬼がいる言い伝えがあり、片や病院でも医師、看護婦、入院患者、雑用係など癖のある人物と複雑な人間関係が織りなされ、事件の背景や犯人への目星が全くたたない。そこへ看護婦が同じような方法で殺害され、'シャドーマン'が浮上する。患者には人生のやる気が失せた元刑事ギリアムがいたが、彼のリハビリも兼ねて、ローラは事件の捜査に巻き込みながら、やる気を再生させていく。終盤まで、誰が犯人か、シャドーマンとは何者か、病院関係者の誰もがアリバイがあるようでない状況に謎は深まる。ギリアムのやる気にスイッチが入り、犯人への焦点が収斂していく。ラストに向けたスピーディーな展開は、犯人に到達する瞬間までぐいぐいと引き込まれる。何となく犯人かな?と思えた人物が、やはり犯人であったが、そこのカラクリは、絶対に読み取れないだろう。

  • 叔父の経営する病院に理学療養しとしてやってきたローラ。目的は友人のしの真相を掴むこと。
    ブラックウォーター・ベイの町には森をうろつく怪人シャドーマンの噂が流れ、一方病院では複雑な人間関係が渦巻いていた。

    これぞコージー!という一作。
    ミステリありロマンスありで面白かった。
    なにより主人公のローラがきちんと事件を捜査しているのがいい。
    そしてwho do it、why do itだけでなく、きちんとhow do itが描かれているのがイイ!
    最近のコージーはこれがおざなりにされすぎていて、読んでいて辛いんだよ。
    舞台は日常、でもミステリは本格。
    このバランスが嬉しいなぁ。
    最近のコージーが物足りない人にオススメ。

  • 254.初.元ビニカバ、帯付。
    2010.12.20.鈴鹿BF

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