怪人フー・マンチュー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

  • 早川書房
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本棚登録 : 33
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150017576

作品紹介・あらすじ

「危険が迫っている、一刻も無駄には出来ない」深夜、開業医ピートリーを訪ねたのは、ビルマから密かに帰国したネイランド・スミス。旧友たちは再会を喜ぶ間もなく、夜のロンドンへ飛び出す。だがクライトン卿を救うのには間に合わなかった。密室の書斎で卿は悶死した。死の寸前の言葉「赤い手!」の真意は?そして謎めいた"ザイヤット・キス"の正体は?続発する怪事件、神秘的美女の暗躍、危機また危機。東洋から襲来した天才犯罪者との対決が始まる!銀幕を飾り、悪魔の代名詞ともなった、伝説の怪人フー・マンチュー、ここに登場。

感想・レビュー・書評

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  • 古典に近いのでミステリ(スリラー?)としては評価しないが、1910年代当時に読んだらワクワクしただろう。
    アジアに対する笑えるほどのミステリアス描写は型にはまってはいるが、今のハリウッドも一皮むけば似たようなものだろう。
    その意味で、CGを駆使したエンタメ映画として今リメイクしてもいける気がする。

  • 世界を支配下に置こうと狙う東洋の怪人フー・マンチュー。
    語り手のピートリー医師は、ビルマから突然帰国した友人スミスに誘われて怪人との戦いに身を投じる。
    物語は連作短編のようで、フー・マンチューの犯罪をスミスたちが防いだり防がなかったりしてスピーディーに続いてゆく。怪しい動物、変な毒が炸裂!ピートリーの前に何度も現れる謎の美女ももちろんいるし、B級スリラー全開である。
    1913年の作品であることを考えれば、ベストセラーになって何度も映画化されたのもわかるが、今読むとさすがに厳しいかも…

  • ビルマから帰国したネイランド・スミス。彼が追う怪人フー・マンチュー博士。
    ・殺害されたクライトン卿の残した「赤い手」という言葉。スミスに迫るフー・マンチュー。
    ・クライトン卿を殺害したと思われる実行犯の死。同じく警官の溺死。フー・マンチューの隠れ家に侵入したスミスとピートリーに仕掛けられた罠。彼らを助けた謎の女。
    ・義和団事件の際に義和団と戦った牧師エイタムに迫るフー・マンチュー。ミス・エイタムの相談。中国に戻ろうとするエイタムに対する脅迫。
    ・ライオネル・バートン卿殺害の報に反応したスミス。実際に死んだのはバートン卿の秘書クロックステッドと中国人の使用人。石の棺の中に隠れていた使用人の秘密。
    ・フー・マンチューとの対面。彼のねらうガスリー。スミスとフー・マンチューの直接対決。謎の女カラマニとピートリーの恋。
    ・殺害されたサザリー卿。フー・マンチューを裏切ると宣言したカラマニ。彼女の弟の再生。サザリー卿に使用された薬。フー・マンチューが有能な人間を誘拐する手口。

  • バリバリの黄禍思想。「白人世界に伸びる黄色い魔の手」なんて表現、今の小説には無理だろうなぁ……。

    三章までの流れが、シャーロック・ホームズの『まだらの紐』のまんまでどうなることかと思ったけど、なかなか面白かった。
    でも結局、フー・マンチュー博士が何者なのかは、明かされないのね……。

  • 中国人なら、
    アイヤー、失敗したアルヨ
    とか言ってくれよ。
    チュウゴクジン、馬鹿にするとヒドイアルヨ、ポコペン。
    とかね。

  • 黄禍論
    ビルマ
    義和団事件

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著者プロフィール

1883-1959。イギリスの作家。本名アーサー・ヘンリー・サースフィールド・ワール。バーミンガム生まれ。銀行業界から新聞業界に転じ、作家となる。ロンドン在住中に中国人街に親しみ、のちの作品に影響を及ぼした。フー・マンチュー・シリーズが代表作だが、他にも邦訳は『骨董屋探偵の事件簿』(創元推理文庫)、『魔女王の血脈』(ナイトランド叢書)などがある。

「2019年 『世界名作探偵小説選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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