ソフトウェア (ハヤカワ文庫 SF ラ 3-1)

著者 : ルーディ・ラッカー 黒丸尚

• 早川書房 (1989年10月1日発売)

作品紹介・あらすじ

明るい陽光、バームツリーと白い砂浜。隠退老人たちのリゾート天国、フロリダで余生を送る元天才ロボット学者のコッブは、自分とそっくりの男の訪問を受けた。月に行ってくれれば、代償に新たな肉体を提供するというのだ。月では、かつてコップに自意識を与えられ、人間に対して叛乱を起こしたロボットたちが、独自の都市を築いている。いぶかしく深いながらも招待に応じたコップは、いつしかロボット同士の大抗争にまきこまれてしまった!マッドSFの鬼才ラッカーが、奇想天外な大騒動をポップなタッチで描いたディック記念賞受賞。

感想・レビュー・書評

[kamolanceさんの感想 · 2017年5月11日]

初めてのラッカー。読みたかった黒丸尚訳。

隠居生活をしていた元科学者が、警官の息子の不良青年と月に行く。

月ではかつて、元科学者が造ったロボットが、ひとつに意識を統一しようとする勢力と、それに反対する勢力の争いが行われている。

内戦に巻き込まれるなかで、老人は新しい身体で、青年はそのまま(肉体で)、地球に送り返される。

脳＝ソフトウェア。意識の実在とは何か。
何をもって存在しているのか。
自己同一性をめぐる話。


月でのロボットたちの描写は古いなあと思ってしまった。

結末があっけないのは良いが、地球に戻ってからの展開が駆け足過ぎて、構成が崩れているのでは？と。

[おさるのかごやさんの感想 · 2021年11月18日]

未訳のリアルウェアにも期待大なので、大森さんには次の翻訳をぜひ早くにお願いしたいところです。1980年代の作品ですが、当時日本がテクノロジーの最先端にあったのが垣間見えます。

[いがいがさんの感想 · 2018年10月29日]

古書購入

[dipnoiさんの感想 · 2017年2月5日]

魂とはなにか。

[paraparayomuさんの感想 · 2016年7月12日]

マッドSFの割に、思いのほか読みやすかった
表紙　　　６点横山　えいじ
展開　　　７点１９８２年著作
文章　　　６点
内容　７１０点
合計　７２９点

[north44さんの感想 · 2013年5月19日]

魂＝ソフトウェアって考えが今じゃなんか普通すぎてしっくりこなかった。魂を引き継ぐこともできれば、同時に多くのコピーを作ることもできるわけで、その多くのコピーが果たして自分であると言っていいのか？主人公がロボットになる展開は良かったし、サイバーパンク独特（？）の読みづらさを残しつつ限りなくポップな文体で惹きつけられた。

[iokriahさんの感想 · 2012年3月6日]

ウェア４部作の第１弾。
アイデアが比較的シンプルで登場人物も少なく読みやすい。

[さささんの感想 · 2010年4月5日]

内容
明るい陽光、バームツリーと白い砂浜。隠退老人たちのリゾート天国、
フロリダで余生を送る元天才ロボット学者のコッブは、自分とそっくりの男の訪問を受けた。
月に行ってくれれば、代償に新たな肉体を提供するというのだ。
月では、かつてコップに自意識を与えられ、
人間に対して叛乱を起こしたロボットたちが、独自の都市を築いている。
いぶかしく深いながらも招待に応じたコップは、いつしかロボット同士の大抗争にまきこまれてしまった!
マッドSFの鬼才ラッカーが、奇想天外な大騒動をポップなタッチで描いたディック記念賞受賞作。

[misunderstandさんの感想 · 2010年4月1日]

人格・魂のソフトウェア化に関するSF。道筋として極めてわかりやすくてシンプルだと感じた。今回はじめて読んだが、今日ではあまり目新しさはないと思う。

[jimさんの感想 · 2004年12月22日]

ポップなSF。