デューン 砂漠の救世主 新訳版 (上) (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2023年4月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784150124045

作品紹介・あらすじ

ポールが星間帝国の玉座について12年。ベネ・ゲセリットや航宙ギルドらが陰謀をたくらむが……。壮大な未来叙事詩第二部を新訳で

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

権謀術数と心理戦が織りなす壮大な物語が展開される本作は、ポール・ムアディップが皇帝としての道を歩む姿を描いています。前作の期待を裏切るような展開に戸惑いながらも、深い人間ドラマや緊張感あふれる会話が魅...

感想・レビュー・書評

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  • DUNE 砂の惑星の続編上巻。冒頭にいきなり作者の息子さんの言い訳的な解説文が入っていて面食らった。発表当初(1969年!)、この続編は英雄譚を望むファンの期待を裏切って大批判を浴びたそうだ。が、ちゃんと読んだらそんなに悪いもんではないんですよ、と息子が言っているわけだ。
    実際読んでみると、息子の序文は全くの蛇足であるとわかるのだけど、確かにポール・ムアディップの帝位継承から12年後の物語は、帝位をめぐる権謀術数が主な場面であり、ほぼほぼ密室で会話する人々の裏の読み合いでページが埋められていて、映画で言えば5分くらいではないかと思われるシーンに、上巻の1/5くらいが使われる心の中の声のしつこい描写に、当時のファンのがっかり感もわからいでもない。が、帝国の興亡史として捉えるなら、ヒーローから皇帝になってしまったポールのウジウジもまた一興だろう。

  • 下巻でどう転がるか。上巻はひたすら伏線

  • 新皇帝の栄華や民衆の熱狂なんかが描かれると思っていた自分の想定は全く甘かった。

    苦手なSF、超絶独特の世界観・心理表現、私的には前作Duneよりも更に難解なセリフ回しや精神戦描写で全くサクサク読み進められないが、内容としてはとっても面白い。

    前作を読み終わって今作を購入するまでの数日間、
    あんなに『早く続きが読みたい』と思って待った自分にもビックリした。

    来春、映画『DUNE: PART TWO』が公開されたら、また映画の画像使用ver. の表紙で発売されるのかな?そしたらまた買っちゃうな。監督はこの続編がベースのパート3やりたいと言ってたけど、是非それで!あの世界観・あの俳優たちでのトリロジー完結観てみたい。

  • とりわけ注目しているのはダンカン・アイダホ。
    かつて彼はポール皇帝の剣術の師で、ポールを守るため命を落としたが、ベネ・ゲセリット結社らの旧勢力により、打倒ポールの使命を持って復活させられた。
    これがかなりの曲者。
    機械のように冷徹な彼が、時折人間的な感情の揺れを見せるので、悪役に徹しきれないのだ。思わずこちらも、昔のダンカンにすっかり戻るのでは、と期待してしまうじゃないか(そりゃ都合が良すぎるか)。
    そして、ポールの妹アリアは彼に恋心を抱き始め――。

    破滅の予感に満ち満ちた上巻。さて、ポールの、アキレアの運命やいかに。

  • フランク・ハーバートによるSF大河、『デューン 砂の惑星』の続編。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による映画化作品の前編が公開され、後編が待ち遠しい今、「もしかしたら続編の新訳(or旧訳重版)が出るかも?」と期待していたら、やってくれました我らがハヤカワさん。ということで、読んでみることに。

    前作で、精強な砂漠の民<フレメン>を率いてハルコンネン軍と皇帝直属の親衛軍<サーダカー>を打ち破り、皇帝の娘(プリンセス・イルーラン)を妃にして皇位の座に就いたポール・ムアッディブ。彼を伝承にある救世主<リサーン・アル=ガイブ>と妄信するフレメンは、聖職省から教導団を宇宙各地に派遣して聖戦を敢行、ポール帝の下に人類を一つにした。
    そんな圧倒的支配の中、ポール帝によってその権力を奪われた旧勢力(ベネ・ゲセリット、航宙ギルド、ベネ・トレイラクス)と、皇位の座に就くための道具としか扱われず、忸怩たる日々を過ごすポールの正妃イルーランは、ポール帝に対する陰謀を企てていた―――。

    前作で<クウィサッツ・ハデラック>の力で「アトレイデス家を旗印に、狂信的で戦火と流血に塗れた宇宙規模の"聖戦"が繰り広げられる未来」を"視た"ポール。その未来予知のとおり行われる、フレメンによる聖戦。ポールには、まだ血に塗れた未来しか"視えない"。
    そんな中、航宙ギルドから偶人<ゴウラ(=本人の死体から復活させられた存在)>が献上される。その姿形と言動は、先の戦いで命を落としたアトレイデス家の家臣で、ポールの剣術指南役であったダンカン・アイダホそのものであった。何かの策謀だと理解しつつも、ポールはこの"旧友"の姿をした<ゴウラ>を受け入れる。揺れ動くポール、そして妹のアリア。この選択がどのような結末を辿ることになるのか―――(後編へ)。

  • レビューは下巻にて。
    ・・・これは、狭義のSFには該当しないですね。政治劇で台詞劇、まるでギリシャ悲劇のようです。陰鬱な雰囲気のまま、下巻に突入。

  • 《登場人物》
    ポール・アトレイデス……ムアッディブ。皇帝
    イルーラン……ポールの正妃
    チェイニー……ポールの愛妃
    アリア……ポールの妹
    ヘイト……偶人[ゴウラ]
    スキュタレー……ベネ・トレイラクスの踊面術士[フェイスダンサー]
    エドリック……航宙ギルドの操舵士
    ガイウス・ヘレネ・モヒアム……ベネ・ゲセリットの老教母
    スティルガー……宰相。チェイニーの伯父
    コルバ……聖職者[クィザーラ]。讃辞起草者
    ファロク……老フレメン

  • デューン第二部。冒頭、筆者の息子が、色々読者の批判があったけど父たる筆者が本当に書きたかったのはこの内容だよ、と言及している。実際、勝利した英雄のその後とか、未来が見えてしまうことの自己矛盾とか、みんな大好き宮廷陰謀劇とか、ヒロイックな第一部に比べると、地味で暗い内容だが、こっちのほうが玄人受けして面白いと思う。

  • DUNEシリーズの続編。
    ポール・アトレイデスが、惑星アラキスの覇権を取り戻してから12年。
    しかし、未だ帝国の座につくポールを受け入れられないベネ・ゲセリットや航宙ギルド、ベネ・トレイラクスの面々は協力してポール・アトレイデスを皇帝の座から引きずり下ろすために陰謀を張り巡らせていた、という物語。

    映画版でジェイソン・モモアが演じていたダンカン・アイダホはその死に様からもいずれ再登場するんだろうな、と思っていた。何なら実は死んでないって展開もあるか? くらいに思っていたが、まさかこういう形でダンカン・アイダホが再登場するとは思わなかった。

    動的なアクションを交えた展開というよりも知力や幻視など静的な葛藤が多い印象を受けた。
    小説ではとても面白いのだが、映画でやるとなるとこれは結構大変そうだな、と。

  • デューン初期三部作の第二部。
    第一部の広大な世界観や英雄譚は鳴りをひそめ、権謀術数の渦巻く淡々とした展開が続くばかり。冒頭の著者ご子息による前書きのせいもあり(正直、あの前書きはいらなかったなぁ。。)、なんだか読むモチベーションが上がらず、上巻は割りと読むのがキツかったです。ただ、下巻に入ってからは、鬱々とした雰囲気こそ変わりませんが、話がトントンと進んでいき、終盤の手に汗握る展開には、流石!と感嘆するばかり。

    予知とは運命のようなもの。望まない予知、逃れられない運命に悩むポールの苦悩や計り知れず。しかし、最後にみた予知と異なる出来事は、ある意味ではポールの役割に終止符を打ちましたが、彼を運命の束縛から解き放ったのもまた事実。第一部から続く彼の苦しみは救われたと思うと、読み終えた意味はあったと思います。
    どうやらこの二部は第三部へと続く、架け橋的な扱いとのこと。うーむ、読まねば。

  • 映画化もされている「デューン 砂の惑星」最初のシリーズが展開があり、世界観に惹き込まれる要素がたくさんあって面白かった分、その続編である「砂漠の救世主」上巻は、帝座についた主人公ポールの葛藤、ポールに対し謀をめぐらす関係者たちの会話や心情など展開はゆっくりでそれぞれの心情や状況にフォーカスをあてている。

    ポール側にとっての行く末が明るくないことへの描写も多く少し暗い。前作のほうが変な高揚感があって読む手が止まらない感覚があった。

    しかし前作でまだ生まれていなかったアリア(ポールの妹)が出てくること、そして思い出のダンカンが偶人(クローンという理解でいいのだろうか)として出てくること、前作では見ていない別の能力をもつキャラクターが登場したりと、飽きることはない。

    自分はこのSF大作のなにが好きなんだろう?
    まずは、DUNEの世界での宗教がイスラームを彷彿とさせること。使われる単語しかり、信者の行動パターンしかり、著者はアメリカ人のようだがイスラームへの畏怖なのか描写がすごく緻密で面白い。そして"預言者"が皇帝となるところまでは一旦、サクセスストーリーなのだから、西洋人がこれを描いているのが少し不思議にも思える。そして皇帝になったと同時に"預言者"でもあるポール(ムアッディブ)という人物によって宗教と政治が関係する中での統治がなされているのも面白い。

    あとは、前作の感想でも描いたようにアラキスという過酷な環境をもつ惑星の中で水がいかに貴重か(今作では帝国の大天守?に水がいかに使われているか=贅沢、富の象徴)、植物をどうやって育てるか(今作では植物の栽培に少しずつ成功してるように見えた)、そして相変わらずスパイスが全てを動かす貴重なリソースであることなど、その世界の中で国の統治、権力を持つものに必須となる素材がどう影響していくのか、といった、深めていけそうな要素もたくさんある。そこは少し世界史で学んできた論理をファンタジー世界に当てはめながら考える感じで楽しい。

    下巻は展開がもう少し進むのか?積読してある本を開くのが楽しみ。

  •  このデューンシリーズの第二作目は評判があまりよくなかったということは、読み始めたらその最初に解説として書いてあった。たしかにそれはよくわかる。よくはわかりにく地味な陰謀の場面が続き、第一作であったような壮大なSFファンタジーの世界の広がりはなかった。でも第三作へのつなぎの作品として、次の作品に期待したい。

  • ポール自身が独裁者に成り上がり、自分を見失い、破滅していく、、

  • 半分読むのに1年かかってしまった…

  • DUNE映画化した時に新訳版出ないかなぁと思っていたらいつの間にか出ていた。相変わらず面白い!

  • 好きなシリーズの続編。
    これ読む前に、前作を読むべき。はっきりいうと、話の内容がわからないと思う。
    今回新たに出てくるのはフェイスダンサー。このグループがもくろむ陰謀と、その標的にされる主人公。陰謀を企んでいる側の視点も描かれているので、少し主人公に感情移入することが難しくなったか。

  • 新訳が出たので何十年ぶりに読了。絶対的な予知能力を持ちながらも陰謀による悲劇を回避できず、静かに破滅に向かっていくストーリーは、むしろ前作より断然面白い。
    その陰謀が、裏の裏の裏を狙ったあげく「え、こんな程度なの?」と拍子抜けしてしまうのがこのシリーズらしいのだけど。

  • 前作より同時代感があり、ベトナム戦争時代の米文学という印象を受けた。アラビアのロレンスやオイディプス王にも似た構造をしている。前作よりむしろ面白いのでは。

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著者プロフィール

『デューン 砂の惑星』とその続編5作品の著者。『デューン 砂の惑星』は40を超える言語で出版され、2000万部を売り上げ、映画化・テレビシリーズ化された。また『デューン 砂の惑星』はSF小説の中でオールタイム・ベストと称される作品のひとつであり、このシリーズはその後のSF作品の原型であると広く考えられている。1986年の逝去により、デューンの物語はいったん未完で中断した。

「2024年 『デューン 砂の惑星 グラフィックノベル2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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