デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)

著者 : フランク・ハーバート 酒井昭伸

• 早川書房 (2024年3月6日発売)

感想・レビュー・書評

[kaonioさんの感想 · 2024年4月5日]

「デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上・下」（ フランク・ハーバート : 酒井昭伸 訳）を読んだ。
（何度目かわからない）再読。

初期三部作の中では一番奥深い難しさを隠し持つものの、読んでいて一番面白いのもこれかな。

スティルガー、ダンカン・アイダホ、ガーニー・ハレックのそれぞれが渋くて痺れる。

アラキスにおけるフレメンと水との関係を端的に表す印象深い文章を引く。
『ここのフレメンはいまも＂天国とは流れる水の音にほかならず"と信じているが、』（本文より）

とりあえず新訳版はここまでなのだが、次の「デューン砂漠の神皇帝」とか出るのかな？

[Manticoreさんの感想 · 2024年4月22日]

　砂漠が緑化して水に困らなくなるのはよいことなのだが、不老不死の霊薬”メランジ”が失われてしまうというジレンマが面白い。
　基本的には帝国の跡目争いがあらすじなのだが、上記のような凝りに凝った世界観がこの作品に深みをもたらしている。