- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150200015
感想・レビュー・書評
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漫画版を読んでいて難解であまりよくわからなかったのですが、原作の小説ではいろいろと想いが綴られていて謎だった部分が理解できたかもしれません。
サイベルが愛や憎しみといった感情を芽生えさせて大団円となります。名前を呼びかけて獣を縛るというファンタジー大好きですね。 -
怒り、憎しみからの開放と愛の物語ということで宜しいでしょうか。冒険とか魔法とかファンタジックなのを想像してましたが、結局はラブストーリー?話の筋としては結構単純な筋かと思いますが、回りくどい表現なので読むのに骨が折れました。サイベルが何も指示していないのにグッジョブな妖獣たち、最高(笑)。
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1975年世界幻想文学大賞受賞作品。魔術や心を通わせるけものたち、王位継承をめぐる権力争いなど、美しい映像が浮かぶ、どファンタジー。しかしよくある群像劇ではなく、一人の女性の情念をめぐる、静謐な雰囲気の物語。心理描写に優れた語り口に引き込まれ、男女に限らず親子愛や友情のような様々な形の愛憎を巧みに描いていて、強く感情を揺さぶられた。女性作家ならではの魅力とともに、ファンタジーというジャンルが描ける人間の側面の、幅の広さというものを改めて実感。徐々にピースがきれいに収まって一幅の精彩な絵画が出来上がっていくような、見事な物語のたたみ方にも感動した。
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妖女サイベルの呼び声 (ハヤカワ文庫 FT 1)
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75年に世界幻想文学大賞を受賞、今となってはマスター
ピースであり、必読の書。ようやく読むことが出来た。
冒頭の歴史の記述とでも言える部分を乗り越えるのがやや
難事かもしれないが、そこを越えれば実に魅力的な幻獣達に
出会うことが出来る。やはりこの本の魅力はこの幻獣達なの
だろう。ただ単にサイベルに召喚されたというだけではなく
心と心でつながっていると感じられるところがまたいい。
物語を閉めるためのオチもありがちと言えばありがちだが、
実に美しいイメージに仕上がっていると思う。読まなければ
ならない本がまだまだありますな。