【θ/シータ】 11番ホームの妖精: 鏡仕掛けの乙女たち (ハヤカワ文庫 JA ト 7-5)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 237
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150311636

作品紹介・あらすじ

東京駅上空に浮かぶ11番ホームに住む少女の悲哀と闘い。幻のデビュー作増補改訂版

感想・レビュー・書評

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  • 十字架ではないけれど、なかなか重たい荷物を持たせたものだ。決して一人きりではなかったとはいえ、150 年も待ち続けるというのはどういう気持ちになるのだろうか。

  • スワロウテイルの作者なので買ってみたがこのシリーズもよい。
    相変わらず専門用語モリモリのハードな世界観だがキャラクターは取っつきやすく、作品全体として抵抗なく読める。

    異次元的移動手段が確立された未来の日本、なかなか重い宿命を背負ったT.Bが狼型サイボーグの義経とともに空中に浮かぶ存在しないはずの東京駅11番ホームにて、様々なお客様を迎えていく。

    SFとしてもエンタメ小説としても勧める作品。

  • 【θ/シータ】 11番ホームの妖精: 鏡仕掛けの乙女たち (ハヤカワ文庫JA)

  • 鏡状門による「鉄道網」が実用化された世界。東京駅の上空にある、「誰も来ない」11番ホームに、少女の姿のT.B.と「義経」はいた。11番ホームを管理し、「お客様」や貨物の安全に尽くすT.B.だが、その正体は?電撃文庫で出ていたものの加筆+未収録作の完全版とのこと。電撃文庫版をおすすめしたことがあるのですが、また読んでも面白かった!T.B.のしんどい立場と義経のツンデレ、「守る」ことに全力を尽くす彼女の姿勢は特に女の子におすすめ。

  • SFです。
    ファンタジーの要素も多少合わせ持っているかもしれません。

    電撃文庫版と比較して挿絵がない代わりに
    「蘭とパンダと盲目の妖精」が収録されています。
    こちらは電子書籍で刊行されていたようです。

    非常に面白く読めました。大好きな本のうちの一冊です。
    世界観としては、人工知能やアンドロイドといった技術が存在する、
    (SFとしては)比較的オーソドックスなものでした。
    生物の存在が希薄に描かれていますが、主人公であるT・Bが体験する出来事は
    「生」を強く実感するものです。
    ある種奇妙なそのバランスが、とても心地よく感じられました。

    個人的に好きな場面は西晒湖女史の演説。
    場面と合わせ、想像するとスカッとします。

  •  世界中を数時間で移動できる技術”ミラーゲート”が実用化された未来。東京駅上空2000メートルに浮かぶ、11番ホームに勤務するサイボーグの少女”T・B”と、その友人のサイボーグの狼”義経”の活躍を描いた連作。

    「スワロウテイル」シリーズの作者さんらしい物語といえば物語。どこかとぼけた少女が主人公で、表紙もとても可愛らしいのですが、ストーリーも、彼女たちの運命も過酷なものが多いです。

     そして、世界観もかなりかっちりと出来上がっています。第一話からいきなり、日本と周辺各国を巻き込んだ謀略戦的な展開があり、
    第三話でも、ミサイルがホームに撃ち込まれたり、果ては世界危機が迫ったりとスケールの大きな物語が展開されます。

     しかし、そうしたスケールの大きさを、無理矢理に感じさせずしっかりと話の中に落とし込んでいるのが、非常によくできているなあ、と思わされるところです。

     クライマックスシーンの派手さもかなりのもの! とても映像映えしそうで、できればアニメ映画で見てみたいです!

     生きているかわからない仲間たちを待つため、150年もの間、政府によって東京駅のホームに閉じ込められているT・B。それでも、そこに訪れる人たちを、優しさで包み込む姿は、健気で本当にいじらしいです。自らの境遇があるからこそ、自分を殺してまでも、人にやさしくできるのでしょうか。

     
     シリーズ一巻を読んだ限りでは、「スワロウテイル」シリーズよりも希望の見える終わり方でした。世界観もどちらかというとわかりやすく、文章のクセも抑えめなので、籐真千歳さんの作品を初めて読むなら、スワロウテイルよりもこちらの方がオススメかも。

     スワロウテイルシリーズとのつながりもにおわされていて、続編も楽しみです。

  • 購入。スワロウテイルシリーズが好きだったので、あちらと同様、理性的ではあるけど芯の強い女の子主人公がカワイくて好きです。女の子と犬と人工知能の掛け合いを、もっと読みたいので続編希望です。

  • 表紙に惹かれて購入したが、なかなか良かった。
    ラノベっぽく書かれているが、内容は意外とエグいと思う…
    特に魅力的だったのはキャラと世界観。
    母性?溢れる女主人公ってのは新鮮だったし、同僚は犬(笑)。軽くイチャついてるし。
    続刊もそのうち出るみたいなので楽しみ

  • 昔から読みたいと思ったいた作品。電撃文庫は見つからなかったので、ハヤカワの完全版で。未収録作品もあったみたいなので、結果的にはよかったかも。
    SFはあまり読まない方だけど、それほどとっつきにくい世界観ではない。連作短編集ということで、すんなり情景は頭に入ってくる。キャラも立ってるし、つい夢中に読み進めてしまう。まっすぐな少女(年齢はともかく)、それぞれの信念、薄い水色のような世界が、読者を夢中にさせる。
    スワロウテイルにも手を伸ばしてみようかな。、

  • 今後この続きが読めるのは純粋に嬉しい

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