黒い薔薇 (ハヤカワ文庫 NV マ 16-3)

  • 早川書房
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150408732

感想・レビュー・書評

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  • ポートランドで弁護士ベッツィは大金持ちのダライアスに奇妙な依頼を受ける。自分が逮捕されたら弁護すること。事前に大金を受け取った。すると連続女性殺害事件が発生し、その容疑者としてダライアスが逮捕される。なぜそんなことになったかというと、ニューヨークで10年前に連続女性殺害事件があり、担当していた刑事ゴードンががポートランドまでやって来た。そしてその時の容疑者レイクとダライアスが同一人物だと地方検事に言うのだ・・・

    実は再読。昔読んでめっさ面白かったと記憶してるのだけど内容を忘れたので読んだ。そしてぶっ飛んだ。面白くすぎる。冒頭を読んだだけで止められなくなった。

    二転三転する巧妙なプロットが堪らない。ダライアスがやったのかやってないのか、という以外にも多くの謎が生まれそしてラストまでに全て解決する。リーガルサスペンス+サイコスリラーの大傑作だった。こういうのホント好み。同じような系統のスティーヴ・マルティニも再読したくなった。

    • ことぶきジローさん
      ラストに震える作品でした。
      ラストに震える作品でした。
      2020/05/28
    • full3さん
      おっしゃる通り、震えました。
      おっしゃる通り、震えました。
      2020/05/30
  • 翻訳家田口俊樹さんおすすめのミステリ。期待に違わず面白かった。猟奇的な犯罪、次々切り替わる場面、深まる謎、法廷シーンあり、ヒロインの家庭問題あり、ひきつける要素満載で、帯の惹句「徹夜本」に偽りなしというところ。ただ一つだけ、黒い薔薇と共に残された言葉が思わせぶりなのに、最後まですっきり回収されないのがちょっと不満かな。

  • 弁護士のベッツィは起訴されたときの弁護料としては破格の報酬をもらう。その直後に依頼人の男は連続女性失踪事件の容疑者として起訴される。10年前にも同様の事件があったことがわかりベッツィは調査を進める。裁判の行方とともに状況は二転三転、ドキドキしながら一気に読ませるサスペンスフルな法廷ものの傑作。リーガルサスペンスでは出色の出来!

  • 「去れど忘られず」という謎のメッセージと黒く塗った薔薇を残し、女性がいなくなる連続誘拐事件。だが犯人が射殺されて解決したはずだった。ところが数年後再び同じメッセージを残す誘拐事件が発生。
    躍進中の女性弁護士ベッツイは大手建設会社社長のダライアスに内容も告げられず弁護を頼まれる。こうなることがわかっていたかのようにダライアスはその後、誘拐殺人事件の容疑者として逮捕されてしまう。だがベッツイが調べたところ、ダライアスは過去の誘拐事件で真犯人と疑われていた。警察はあきらかになにかを隠している。そしてダライアスの逮捕はある上院議員にまで影響をおよぼそうとしていたーー

    まあ、とにかく謎だらけ。しかし展開が激しく変わるので飽きない。このダライアス、間違いなくとんでもないやつなんだけど、いまいち動機が不明。というか「去れど忘られず」の意味がいまだにわからない。原題にしてるくらいなんだから、ちゃんと説明して欲しかった。
    だが、それでも面白い。一応法廷モノなんだけど、法廷以外の場面の方が長かったかも。ちょっと途中で犯人がわかっちゃったのも残念(ダライアスではない)。とにかく登場人物が多いので、慣れてない人には辛いかも(人物表はある)。

  • 面白いです。
    通勤で中途半端なとこまで読んだため、仕事中も続きが気になって仕方がありませんでした。
    マーゴリンの中ではこれが一番好きですね。

  • ちょっと前の作品なんだけど、面白かった!
    法定もの&サイコパスなんだけど、そればかりとは言い切れない二転三転がたまりまへん。
    トマス・ハリスとディーヴァーの間くらいな感じ?(わかりにくい例え^^;)
    主人公のベッツィーの葛藤がつらい(T∇T)

  • これもいわゆる「徹夜本」のひとつ。
    読み出したら止まらなくなる。法廷ものってあまり読まないほうだけど、この本は別格。キャッチフレーズにもあるように「羊たちの沈黙」をディズニー映画にしてしまうほどの傑作といわれるだけのことはある。
    どんでん返しの好きな人はぜひ読んでみるべし!

  • 性的倒錯者、平たく言えばヘンタイの弁護をしなければならないなんて、いくら名声やお金のためでも、いくらどんな犯罪者にも弁護される権利があるといっても正直大変だろうな〜と思う。法廷物で定評のあるマーゴリンはそのプロットの巧妙さ・テンポのよさ・筆力で文庫550ページも一気に読ませる。これも二転三転のどんでん返しと人気作家の名に恥じない1冊だと思う。

  • 作者が刑事事件を主に扱っている弁護士さんってコトもあって、主人公の女性弁護士の法廷でのやり取りがとても丁寧に書かれて、素人のワタシにも分かりやすかった。そしてなんといっても「羊たちの沈黙」に勝るとも劣らない猟奇的な連続殺人事件の内容と、犯人との最後の待ってる大ドンデン返しは衝撃!先が気になって仕方のないオモシロさのこの「黒い薔薇」は1度読み出したら徹夜覚悟でドーゾ。

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