- Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150411701
作品紹介・あらすじ
ノルウェー海で発見された無数の異様な生物。海洋生物学者ヨハンソンの努力で、その生物が海底で新燃料メタンハイドレートの層を掘り続けていることが判明した。カナダ西岸ではタグボートやホエールウォッチングの船をクジラやオルカの群れが襲い、生物学者アナワクが調査を始める。さらに世界各地で猛毒のクラゲが出現、海難事故が続発し、フランスではロブスターに潜む病原体が猛威を振るう。母なる海に何が起きたのか。
感想・レビュー・書評
-
前情報がほとんどない状態で読んだので、予想外の展開で驚きの連続。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いま、世界の海底で異変が起こり始めていた。ノルウェ-沖合で発見された異様な生物、カナダ西岸ではクジラやイルカの群れによる船舶襲撃が多発、フランス西岸で水揚げされたロブスタ-が宿主と思われる病原体の襲撃、世界各地で猛毒クラゲによる死者の続出・・・。ドイツで驚異的なベストセラ-となったという大長編スペクタクルの上巻では、未知の生命体に遭遇した海洋生物学者たちの手探り状態での究明が延々と語られていく。手がかりは、海底の燃料資源メタンハイドレ-ドの層に眠っている何かかも知れない。
-
福井晴敏が絶賛していたので手にとってみた。上巻は外人の名前を覚えるのに一苦労。ひととおり人物イメージが湧いてからは読み進み下巻は一気に。なので星は増えていきます。
話しはそれるが福島原発事故の前に書かれたこの本では、津波で原発メルトダウンが描かれている。十分想定内ではないか。 -
なにこれめっちゃおもしろい!海外ドラマを見ている気持ちに近いような!(というか正確には、10年くらい前に親が見ていたER緊急救命室をチラ見した時の気持ち。専門用語も飛び交うスリリングな緊迫感と、登場人物それぞれの心模様と…みたいな。そして、文章から浮かぶイメージと場面転換の緩急が、まさにテレビでおもしろいドラマを見ているような感じ。)新種のゴカイを追うノルウェーの生物学者。クジラやオルカの謎行動を追うカナダの生物学者。そしてメタンハイドレート。企業どころか米海軍まで出てくる気配のてんこ盛り海洋冒険小説。謎謎謎!どきどきわくわく盛り上がりつつ中巻へ。
-
「週刊文春ミステリーベスト10」に海外部門でランク・インした、
ドイツ文書のエコ・サスペンス。
扱ってるテーマが興味深く、上・中・下の3巻を纏めて購入。
取材に4年間も費やしただけあって、リアリティのあるストーリーでした。
でも、
文庫本が上・中・下巻で合計1644ページは、さすがにお腹一杯。
しかも、覚えにくい外人の名前のうえに、シーンがぽんぽん変わるもんやから、
誰が誰かわからんくて読み辛かった。
これは、翻訳が悪いのか?
映画化するらしいので、そっちのほうがエンターテイメント色がでて良いかも。
最近、次代燃料として注目されてるメタン・ハイドレード。
この本読んだら、大丈夫か?と言いたくなる。 -
「深海のYrr」は、2004年にドイツで発表されたベストセラー海洋冒険小説で、この3月に海外ドラマとしてHuluにて配信されました。翻訳版は、2008年に3分冊で発行されています。20年前の小説と侮るなかれ、綿密な取材に裏打ちされた科学知識に基づきかかれており、現在の環境問題とそれが原因となる災害を見事に予見しています。フィクションですので荒唐無稽なことも盛り込まれますが、環境関連の専門書よりもずっと地球環境保全のための行動変容に我々を目覚めさせる力は大きいと思います 。
(応用化学科教員・推薦)
↓利用状況はこちらから↓
https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00506855 -
#読了
#日本怪奇幻想読者クラブ
#深海のYrr / フランク・シェッツィング
ペルー北部海岸から始まり、ノルウェー、バンクーバーと世界各地の海で異変が起こっていく、海洋科学ミステリ。
正体不明の深海生物、突如人や船を襲い始める鯨、母なる海に何が起こっているのか。
上、中、下の3冊のうちの上。
専門用語も多く出てくるのに分かりやすくて海への理解が深まります。登場人物たちの海への愛と、異常への懸念、人間関係をエッセンスに生物や海流など各方面から少しずつ読み解いていく上巻。
これはたまたま見つけてパラパラと試し読みをした時、本当に「出会った...!」と思った作品。
なにも予備知識なく進めていますが今のところ理想の中の理想と言える作品。つまりすごく好み。
登場人物たちも魅力的で(ヨハンソンが素敵)ハラハラする場面もあり、飽きずに読めました。
続きは楽しみでもあり寂しくもあります。
海という広い世界を舞台に大きく広がったこのストーリーがどう終結するのか...!!! -
イントロは上々。少し長いかな?
感想は下巻で! -
今のところ海洋科学ミステリー?
①メタンハイドレート層を採掘したい資源開発会社が生物の大発生による異変について調べるパート。
②鯨類が人や大型の船までも襲う事件。 の2軸で話が展開します。
今後話の主軸になってくるであろう人々の人となりや、それぞれが抱える問題などを積み上げて人物像をつかませようという巻でしょうか。描写が薄い人は、たぶんあんまり重要じゃないんでしょう。
映画というより、シリーズドラマのような映像イメージが浮かびました。捕鯨の描写については別段違和感は無かった。こんなもんでしょ。