人類が消えた世界 (ハヤカワ文庫 NF 352)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503529

作品紹介・あらすじ

もしある日人類が忽然と消えたら、地球には一体何が起きるのだろう。地上を覆う人工物、自然、生命がたどる運命は?私たちが環境に与えてきたダメージはどう癒えるのか?そしてこの星が消滅した後も宇宙を漂い続ける、人類最後の痕跡とは?世界をまたにかけた実地調査と科学資料を駆使して放つ、類まれなる未来予測の書にして究極の環境本。あなたの世界を見る目を変えるベストセラー・ノンフィクション、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んだ本で感想書いてなかったシリーズ。
    興味本位で手を出したものの、面白く無い本だった。
    義務的に読んだんだよなー。

  • 結局は弱肉強食。環境に適用し、あるいは環境を適用させ、種の保存を行う...これを執拗に行った種が新たなバランスの上で生き残るというだけの話。それより、業の深きを感じさせるのは化学工学や工業化学といった自然とはなじまないプロダクツでしょう。それにしても読むのが非常に疲れる本でした。

  • アメリカのジャーナリスト「アラン・ワイズマン」のノンフィクション作品『人類が消えた世界(原題:The World without Us)』を読みました。

    「人類消滅後―私たちの家や町は、地球はどうなるのか?」というキャッチコピーに惹きつけられ、壮大な未来予測を知りたくなって買っちゃいました。

    -----story-------------
    『TIME誌』が選ぶ2007年ベストノンフィクション第1位!

    もしある日人類が忽然と消えたら、その後の地球には一体何が起きるのだろう。
    地上を覆う人工物、自然、生命がたどる運命は? 
    私たちが環境に与えてきたダメージはどう癒えるのか? 
    そしてこの星が消滅した後も宇宙を漂い続ける、人類最後の痕跡とは……? 
    世界をまたにかけた実地調査と科学資料を駆使して放つ、類まれなる未来予測の書にして究極の環境本。
    あなたの世界を見る目を変えるベストセラー・ノンフィクション、待望の文庫化。
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    忽然と人類が消え去ったら、地球はどうなるのか?というテーマに、最新の科学的知見等から挑戦したSFっぽさを感じさせる作品… 人による環境破壊について課題提起されていて、考えさせられる部分が多かったですね。

     ■はじめに サルの公案
     ■第1部
      1.エデンの園の残り香
      2.自然に侵略される家
      3.人類が消えた街
      4.人類誕生直前の世界
      5.消えた珍獣たち
      6.アフリカのパラドクス
     ■第2部
      7.崩れゆくもの
      8.持ちこたえるもの
      9.プラスチックは永遠なり
      10.世界最大級の石油化学工業地帯
      11.二つのイングランドに見る農地
     ■第3部
      12.古代と現代の世界七不思議がたどる運命
      13.戦争のない世界
      14.摩天楼が消えた空を渡る鳥
      15.放射能を帯びた遺産
      16.大地に刻まれた歴史
     ■第4部
      17.ホモ・サピエンスは絶滅するのか?
      18.時を超える芸術
      19.海のゆりかご
     ■おわりに 私たちの地球、私たちの魂
     ■訳者あとがき


    もし、人類が忽然と姿を消したら、世界各地ではいったい何が起こるのか… 住人を失った家は、その時点から腐りはじめ、100年後には煙突のレンガなどを除く屋根や壁のほとんどは崩れ落ち、高層ビルを擁する大都市もまた、地下への浸水から崩壊、、、

    そして、人類なきあとにはどんな動物たちが地上を闊歩するのか… イヌはもはや人間なくしては生きられないが、ネコは小動物を狩りながら自由を満喫し、アフリカで人間の後釜に座るのはヒヒかもしれない。

    人間が残したいと思う文化的生産物は、銅像などを除けば、ほとんどが数万年のうちに跡形もなく消え去るが、プラスティック粒子、放射性物質などはその後も地球の環境に大きな影響を及ぼし続けるだろう… また、テレビ番組の電波は宇宙空間を永遠にさまよい続け、どこかの生命体の退屈を紛らせるかもしれない、、、

    ニューヨークからパナマ運河、朝鮮半島まで世界中をフィールドに、最新の科学的知見にもとづき、人間の営みを多角的に見つめなおして描き上げる驚愕の未来予測でしたね。

    そんな、数々のエピソードの中で印象に残ったのは、海中に漂い、海洋生物の体内に摂取されつつある大量のプラスティック粒子をテーマにした『9.プラスチックは永遠なり』と、永年に亘って影響を及ぼし続ける放射性物質をテーマにした『15.放射能を帯びた遺産』、、、

    海洋生物に摂取されたプラスティック粒子は、食物連鎖で、その濃度はどんどん濃くなり、食物連鎖の頂点にたつ人間の食卓に並んでいるんですよね、きっと… そして、放射能は目に見えないまま、影響を与え続けているんですよね、未来というよりも、現代社会に警笛を鳴らす作品でしたね。

    微力ながら、何かできることはないのか… と、考えるきっかけになりました。

  • ふむ

  • 環境読本。
    ここまで読むのに時間かかった本、久しぶり。

    見知らぬ土地、見知らぬ用語が次々に出てきて中々文章を脳内でイメージに置き換えられず苦戦。合間に出てくる絶滅動物にいちいち興味が湧いてネットでググっては「へえ~こんなんいたんだ」と想いを馳せる繰り返し。

  • 人類がある日突然地上から消えてしまったら、この世界はどうなるのか。後に残るものはあるのか。人類のいない世界は、自然が驚くべきスピードで回復し、豊穣な世界となると予測される一方で、人類が遺した危険なもの、放射性物質や、プラスチックや、石油コンビナートなど、が危険をもたらすかもしれない。そして、それら以外に、人類が消えても残るものはそう多くはないのかもしれない。突拍子もない思い付きのようで、ちょうど再放送をしている未来少年コナンの世界のような好奇心を満足させてくれて、かつ環境問題への警鐘としても優れている。それに、主をなくした街や家、それに石油コンビナートや地下鉄といった施設がどれだけ人の手で保守されている、まさに守られているのかもわかる、一粒で何度も美味しい一冊だと思う。

  • もしある日突然地球から人間だけがいなくなったら...を様々な専門家が検証してくれる本。実際に人がいなくなった後の地域の話もあって現実味がわく。人間がいなくなったら..ニューヨークは数日で水没し、家屋が老朽化し倒壊、火災が発生する、人間が作り出した物はだいたい自然に朽ちていくけど微粒子のプラスチック片やタイヤ、ウランやプルトニウムは長い時間残る。残された生き物への影響は計り知れない

  • 読了。タイトルは「人類が消えた世界」だけど、主眼はどちらかというと過去〜現在の地球と人類の置かれている状況を、世界中の科学者に取材したうえで丁寧に説明している。SFではなく環境問題の本だった。それぞれのトピックはすべて深刻で興味深いものだったけど、かなりさまざまなトピックが同じ様な調子で淡々と語られているので、単調で眠くなった。
    プラスチックゴミ問題とクズの繁殖力の話が印象に残った。

  • 本書の内容をナショジオ・チャネルで取り上げていたのを
    見たのが、本書を知ったきっかけ。
    そして、松丸本舗に一時期本棚を出していたチンペイさん
    の選書に入っていたのが、本書を購入したきっかけ。

    もしある日この地球上から人間が消えたら、何が起きるかを
    シミュレートしてみせたもの。これは紛れもない力作だ。

    ジャンル分けすれば、ノンフィクションということになるん
    だろう。でも、何か文学的なテイストも感じられて470ページ
    という長さを飽きさせない。

    考古学、生物学、人類学、環境学、建築学など幅広い分野に
    またがった精力的な取材と著述は驚嘆もので、読み応えは
    十分。

    温暖化ばかりがクローズアップされているが、それは数ある
    問題の一つにすぎず、実は人類はあらゆる面でこの星を相当
    傷めつけているということが重く残った。

    ワタシはもうスクラブ入り洗顔フォームは使わない。

  • 人類が進化した結果、地球に及ぼしてきた影響を、もし人類がいなくなったらという仮定の下、逆説的に想像し検証していこうという試みの作品である。自然の回復力、共生や連鎖のバランスなど人類以前に備わっていた仕組みは容易に想像できるが、自然界になく人工的に作り出してきたものの行く末には、人智を超えた新種のバクテリア等の出現による分解可能性が示唆されている。ここでの思索は、地球外環境での生命体のあり様にも繋がるものがある。

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