アメリカン・スナイパー (ハヤカワ文庫 NF 427)

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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150504274

作品紹介・あらすじ

C・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー主演の話題映画の原作が緊急文庫化! 非業の死を遂げた伝説の狙撃手による自伝。

感想・レビュー・書評

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  • イラク戦争で活躍したスナイパーの生涯 ドキュメンタリーで多数のイラン人を射殺した男の話だが、戦争のある断面をみることからは価値はあるかも。

  • 同名映画の原作。
    ちょこちょこ心配する奥さんの回想が挟まれている。
    これがアメリカで模範とされる理想の家族像の一つなのだろうか?

    映画では戦場のトラウマに苦しむ姿がクローズアップされていたが、原作はそうでもない。
    監督のクリント・イーストウッドは帰還兵のPTSDに関心があるらしいのでその影響でしょう。

    アメリカが中東で苦戦する大きな要因はイスラム教です。
    平定するということは人の心を変えるということで、ある意味改宗させるのに近い。
    人権意識が高まった結果、街ごと燃やすようなことができなくなり、一人一人を説得するとなると時間がかかるのです。
    物理対物理なら絶対負けないアメリカが手こずるのも無理はない。

  • 映画公開で興味を持ち購入したが、またしても映画は見なかった。安保法案の強行採決は、戦争を考えるために本書を読む良い契機を与えてくれた。テロリストがルール無用で命を奪いにくるのに、米兵は交戦規定に縛られているという現実を日本は理解しているのか? 天命と思って戦場へ行く夫と、本国で幼子と一緒に無事の帰りを待つ妻。家庭が崩壊に向かいつつあるときの二人の文章を読むと辛い。彼の最期がPTSDの元海兵隊員による射殺というのも遣る瀬ない。

  •  イラク戦争の最前線で狙撃手として従軍した兵士による、リアルすぎる戦記。SEALという舞台の内実や、実践時の心境や作戦上のネタを、多少の検閲を経たもののほぼそのまま記している。とにかく強烈。
     敵の射殺に対する良心の呵責は一切ない、と言い切るところにまずドカン、と来た。喧嘩やいじめ?など不明な感覚もあり、何かと感情が揺さぶられる。兵器の解説も具体的で、日本の本ではまず記されないだろう(マニア系であるか)。
     退役後、会社を興すが、まさかの結末を迎えたところもまた小説のようで、何とも言えない感覚を残す。

  • 戦争で人を殺す ということに関して日本では語られない感情、動機、信念が語られる。
    今ある母国を守り成り立たせているのは自分たちだという誇りと献身。
    あまりに自分の感覚からはかけ離れていて呆然とするが、それが誤りだとも言い切れないのだ。

  • 史上最多射殺数を記録したイラク戦争の米軍スナイパーの自伝.
    彼自身のユーモラスな性格が随所で伺える内容.しかし,SEALとして活動するまでの強固な意志や信念と,その後実戦で従軍してから,とりわけ死を身近に感じる場面を経てからの心境の変化というものを見ていると,心身ともに屈強な人間にとっても,戦場が極めて過酷な環境であることが窺い知れる.

  • 面白かったな。
    非常に淡々とした日記のような文章も、読みやすかった。
    国で待っている奥さんのコメントも挿入されていて、これも効果的。
    アメリカ的な正義感、敵は悪と決めつけ、罪悪感もなくゲームのように殺し続ける。自分が死ぬとは全く思っていない。

    丁度どこかの大統領が広島を訪問すると決まったことが話題になっているが、ものすごく、いろんなことを考えさせられた。

  • 最初は嫌悪感を持ったが、SEALの訓練内容等、通常知り得ない事を書ける範囲で書かれていて、貴重な内容だと思った。
    全然関係ないけれど、いつも挫折している筋トレをもっと死ぬ気で取り組んだら絶対体型が変わるだろうと思えた。

  • クリントイーストウッド監督による映画の原作。イラクでの戦闘の様子がたっぷり描かれている。伝説のスナイパー、クリス・カイルは愛国心からイスラムの戦闘員を次々と射殺してゆく。それこそ嬉々としているかのように。ボクはアメリカ人ではないので彼らの愛国心というものが理解できないし、また反戦主義というのもピンとこない。なのでこの作品がアメリカ人にとってどんな意味があるのかよくわからないというのが正直な感想だ。スナイパーの活躍を楽しみたいなら映像で見た方がいいかもしれない。

  • 映画を見て、物足りなさを感じて購入。
    はやり、本を読んでよかった。

    この本と合わせ、「戦争における「人殺し」の心理学」を読んでおかないと、大きな勘違いをしたままになる可能性がある。その間違いは、私たちが自分たちの立場を分かっていないことに始まっている。

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