ダーウィン以来 上: 進化論への招待

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152032430

感想・レビュー・書評

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  • ダーウィンの進化論への批判に対する反論など、なかなか専門的な記述もあり、併せて一文がかなり長くなる訳文の読みにくさも手伝って、理解しにくいところもあったが、科学エッセイとして取り上げている材料はおもしろいものがあった。

  • うーーん。私がバカだからなのか、何が書いてあるのかさっぱり分からなかった。
    とにかく、似非科学とか、宗教絡みの認識の違いだとか、過去の研究の過ちだとかが気になるらしく、割とラディカルな内容だったように思う。

    唯一、表面積と生物のデザイン、惑星の大きさとそのあり様の話は、とても面白かった。なぜ昆虫は空が飛べて壁を歩くことができるのか?それが、体のサイズに関係していると。小さいものの世界は、我々の世界とは、物理の法則からしてまるで違うそう。
    そして、体積における表面積割合の違いが、あらゆるもののデザイン、あり様を決める。昆虫はあれ以上大きくなれないのは、表面積に関係がある。
    月に大気がなくて、地球がこれ程までに変化に富んだ星であるわけも然り。
    この章は、ホモサピエンスという動物、それから地球という星の認識をがらりと変える程インパクトがあった。

  • ダーウィンが提唱した進化論、しばしば誤解されがちなこの理論に対し、生物学会はどういう反応をしてきたのか、あるいはヒトという特異に見える種に対してどのように応用してきたのか、という話が書かれます。

    上下巻となっていますが、上巻で特に面白いのは第三章、特別な進化をした生き物たちの話です。
    13年、あるいは17年の周期で繁殖を行うセミ、エサのあるなしで有性生殖か無性生殖かを変えるキノコバエ、アイルランドヘラジカのあまりに大きな角などなど、他人に話したくなる話題が豊富。
    それ以外でも、ネオテニーと呼ばれる人の進化形態、カンビリアの大爆発に関する考察など、上巻を読んですぐに下巻を読みたいと思わせる話がたくさんでした。

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著者プロフィール

スティーヴン・ジェイ・グールド[Stephen Jay Gould]
1942年ニューヨーク市生まれ、2002年没。アンティオック・カレッジ卒業。コロンビア大学大学院修了。ハーヴァード大学教授。専攻は古生物学、進化生物学、科学史。著書は、ニューヨーク自然史博物館発行の『ナチュラル・ヒストリー』誌に1974年から20年間、300回にわたって連載したエッセイを中心にまとめた『ダーウィン以来』から『ぼくは上陸している』までの10冊の科学エッセイ集、世界的なベストセラーとなったカンブリア紀の奇妙な化石動物をめぐる『ワンダフル・ライフ』(以上早川書房)、進化発生学という新領域を準備した『個体発生と系統発生』、地質学的時間をテーマにした『時間の矢・時間の環』(以上工作舎)、科学の名のもとに行われてきた知能測定や優生主義を徹底的に批判した『人間の測りまちがい』(河出書房新社)など多岐にわたる。2002年、20年をかけて執筆した『進化理論の構造』(本書)刊行直後に逝去。

「2021年 『進化理論の構造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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