- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152078735
感想・レビュー・書評
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主人公のミルクマンが自らのルーツをたどることになる南部の旅に出る歴史の旅物語。
その旅が元はといえば自分探し、ルーツ探しの旅ではなかったということです。
それは、自らの欲望を満たすため、自分ひとりだけが自由を得るために必要な「お金」を奪うことが目的の旅であった。
長編物語であるので、なかなか時間がかかる。
しかし読んだ後の達成感は気持ちよい。
自分のルーツを辿る旅物語だが、主人公の内面の変化も描写されており、青年の冒険記である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
黒人の世界のことなのに。どの登場人物も自分のことを言っているようだ。
自分を透明にされ、こころを、過去を、これからを、今を覗かれているような気分に陥った。
気の滅入る流れが基調だが、心からの喜びもある。人間がむき出しに出てくる。
搾取し、搾取される、人間の本質。
「飛ぶ」とはどういうことなのだ。死とも違う。逃げるのとも違うという。本源に「帰る」と言うことか。 -
とかくこの作品は、壮大です。
そう、この作品は実は
タブー要素、いわば黒人差別に
ついてたくさん触れられているのです。
それは日本人である私たちには
容易に受け入れられるものではないでしょう。
そう、黒人というだけで
馬に踏みつけられて深手を負わされたり、
白人と寝たのを認めないからといって
殺される時代があったのですから。
物語は
ミルクマンの視点で進められていきます。
彼は複雑な家族環境と
ある出来事によってこの名前で
呼ばれることとなります。
時に彼は人を人なりに愛したりします。
だけれどもその女性はどうやら
相当嫉妬深かったらしく
別れた女性に付きまとわれます。
ちなみにメインとなるのは
父親に金塊探しを
依頼されるところからです。
そこでミルクマンに悲劇が…
壮大すぎて驚きます。
だけれども少々難しいでしょう。