物語るワインたち: ワインが織りなす歴史の裏話

著者 : 城丸悟

• 早川書房 (2002年5月1日発売)

作品紹介・あらすじ

ボードレールに「ワインは人間そのものだ」と形容せしめた、魅惑の酒。その芳香に酔いしれた者たちは、古来さまざまな人間くさい言動を歴史に刻んできた。バッカスの酒神が闊歩するギリシア神話の昔から、ジェームズ・ボンドがスクリーンで活躍する現在まで…。十字軍を、百年戦争を背後から動かし、ルイ王朝を操った伝説の貴婦人のよき片腕となって暗躍し、格付をめぐり世界的な大財閥を翻弄したワイン。それに魅せられた人間たちの繰りひろげる、聖俗、貴賎をとりまぜた、ときに滑稽、ときに麗しい逸話の数々が、ワインに対する造詣と、歴史・文学の広範な知識をあわせもつ著者により一冊の本として織りあげられた。愛好家垂涎、ワイン初心者も思わずひきこまれる、めずらかなエピソードのタペストリー。