- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152088314
感想・レビュー・書評
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ブレードランナー(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)に似た印象。
人が生きているとはどういうことか…。
どこまで破壊されたら人はモノになるのか。
アメリカ人が主人公だからか、日本人の作品とはちょっと思えない。
この物語の中では日本はどんな国になっているのだろう。
出てくるコネタがいちいちツボにはまり、妙にリアル。
wikiで軽く調べたら「バドワイザーの商品名がブッシュ」とか「ケビンベーコンゲーム」とかホントだった。 -
淡々とした主人公の視点で物語は進む。
まるで戦争物の洋画を見ているような感覚。
近未来SFなのに、まったくソレを感じなかった。
翻訳作品のような文体で、クドイと感じたり
重くて、暗くて辛いと感じる人は少なくないと思う。
クセがある作品だと思ので
気軽に手にとって楽しむような軽いノリでは、ツライかもしれない。
が、ほんとに素晴らしい作品なのは確かなので読んでほしい。 -
少し厨二病臭くはあるものの文句なしに面白い.
設定も細部まで考えられている. -
虐殺器官ってそういうことか。
人が組織のために利他的な行動をとることは、進化の過程で得た性質ではないかという話題が特に印象に残った。 -
よくできたアクション映画のような読後感。ものすごく視覚的。
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2012.7.1読了
いろいろなことを考えさせられる作品、楽しめるかといえば、そうでもないが。
小説に求められるものは、その小説の世界を描き出すことと、その小説独特の香りを醸し出すことと、いつも書いているが、世界を描き出すことには、成功していると思う。
一方、この小説の香りは見つけることが出来ない。
しかし、映像化するとその小説独特の雰囲気が消えてしまうということから、逆にその小説の香りを感じることが出来るものもあるが、この小説は映像化すると何か大きく欠落するものがあるように思う。
世界が複雑に、そして敵対的になると、思考がより単純化されて、二者択一のような思考になっていくことは、今、当に現出しているように思えて、怖くなる。 -
正直、性に合わない作品。
読み進めるのに、かなりの努力が必要だった。
虐殺器官・・という考え方はすごいな。。
作者は若くして亡くなって、作品は2作しかだされていないようだが、
その才能は計り知れないものがあったと感じられた。
読後感もあんまりだったが、あとから、じわじわと考えさせられた。 -
文庫のほうが装丁がすてきね。なんだか、ちょっと主人公の行動が唐突に思えましたが、構成は理論的な気がしました。
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読み終わった時、かなり後味が悪い。最終的に世界が混沌の中に落ちていく様が、読んでいてやりきれない気持ちになる。
実際言葉にそこまでの力があるとは思わないが、仮にあるとしたらどれ程の力を持ち、それがどのように使われ得るのか、人間にとって言葉とは何なのか考えさせられる。
ハーモニーでもそうだったが、伊藤さんのSFは機械的というより生々しいイメージで妙にリアルに感じる。その絶妙な生々しい描写を想像すると、薄気味悪くて良い。
しかし…ウィリアムズの人間らしい性格のキャラクター好きだったのにな…。