クレオパトラ

制作 : Stacy Schiff  Stacy Schiff 
  • 早川書房
3.44
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本棚登録 : 84
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152092649

作品紹介・あらすじ

2000年の時をへて、評伝では右に出る者のないピュリッツァー賞作家が、誤解に満ちたオリエントの妖婦像を一新。たぐいまれな戦略家、かつタフな外交官であり、また愛情深い母として、強国ローマの権力者たちと対峙し、陰謀と戦乱渦巻く時代を駆け抜けた、稀代の女性の素顔を浮かび上がらせる。骨太かつ絢爛に展開する、壮大な歴史絵巻の一大傑作。ニューヨーク・タイムズ・ベスト・ブックス選出をはじめ、有力各紙誌が総絶賛。PEN/ジャクリーン・ボグラド・ウェルド賞(評伝部門)受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 歴史は勝者の手により書き変えられてきた。クレオパトラの本当の姿を著した書物はほとんどなく、現在残されている膨大な数のローマの歴史書を中心に、限りなくクレオパトラの素顔に近づいた一冊ではないだろうか。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      そう言えば世界の三大美女って、、、誰が決めたんだろう?
      そう言えば世界の三大美女って、、、誰が決めたんだろう?
      2014/06/09
    • komi333さん
      そうですね。クレオパトラは美女といわれていますが、壁画や彫刻などは、特徴的な顔形をしており、本当に美女だったのか?という疑問もでているようで...
      そうですね。クレオパトラは美女といわれていますが、壁画や彫刻などは、特徴的な顔形をしており、本当に美女だったのか?という疑問もでているようです。いずれにしても、権力と知力を兼ね備えた女性は美女に見えてしまうものかもしれませんね。
      2014/06/10
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「女性は美女に見えてしまうものかもしれませんね。」
      まぁ輝いて見えるコトは確かでしょうね。
      全然比較にならないのですが、リナ・ウェルトミ...
      「女性は美女に見えてしまうものかもしれませんね。」
      まぁ輝いて見えるコトは確かでしょうね。
      全然比較にならないのですが、リナ・ウェルトミューラー監督の「セブンビューティーズ」で、主人公が生き延びるためにナチの女所長を口説く。何故か、そのシーンを思い出してしまいました。。。
      2014/07/07
  • とても詳しいクレオパトラ本です!
    紀元前の話で、しかも様々な記述を残したのはクレオパトラと対面したことのない後世の人々、そして男女ほぼ平等だったエジプトに対して男尊女卑かつエジプトを属州としたローマ人…そりゃ、色眼鏡な悪女観が形成されますよねぇ。
    その時代の国家間の背景とかクレオパトラ関係なく残されている都市の様子の記述で、クレオパトラの政治が察せられることにロマンを感じます。
    どうしても時の権力者と敵対した女性なので、アントニウスと同じくいろいろと形跡が廃棄されたのではないかと思われますが、よく考察されています。
    クレオパトラについて知りたい方にはオススメですよ!

    これは私個人の好みなのですが、海外の翻訳本にありがちな文章にはちょっと辟易します…。
    このクレオパトラ本に限らず。
    著者がユーモアと思うのか、海外で執筆するには載せないといけないルールでもあるのか、どうでもよい例えや皮肉や無駄に多い外見を褒め称える修飾、これらが混じることが鬱陶しくて…。
    調べ物のために読んでいたりすると、無駄にごちゃごちゃと紙面を掻き回し、該当掲載箇所を探す邪魔をしてきて苛立ちます。
    あと、ファム・ファタールの思想が根底にあるからか分かりませんが、女性そのものに悪い部分があるような書き方。
    いや、それは男性も同じだから。
    この本ではクレオパトラの妖婦像を覆す試みを明記しているにもかかわらず、女性に対するその見方を肯定するような思想を感じます。
    海外の翻訳作品を読んでいると大抵そんな記述があるのですが、あちらの方がいろいろ権利やら差別やらにうるさいのにコレは誰も問題にしないんかいと、昔から謎です。

  • 今クレオパトラのこととして伝わっていることは、何世紀ものあとに語られたものばかりだから、史実にのっとったことを書きたい、
    というようなことが書かれていた。
    しかし、「クレオパトラが XX したかどうかわからない。」と書いてありながら、その XX について事細かに書いているのに閉口しました。
    別の例を見て、クレオパトラがしたのなら、こうしたに違いないと妄想で書いてあるのであって、他の何世紀後に書かれたことを紹介することと難の違いもない。
    また、クレオパトラ自体のことに関してはほとんどなく、それに関連事象の解説ばかりで読む気がなくなり、100Pでストップ。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425974.html

  • 史上もっとも有名な女性クレオパトラ7世(紀元前69年~前30年)。数限りない小説や戯曲、絵画やコミックの題材となってきたこの女王の実像を、われわれはどのくらい知っているだろうか? じつは彼女はギリシア人の血を引いていた? 名高い美貌の実際は? カエサル、アントニウスへの愛は本物だったのか? プルタルコスからシェイクスピア、エリザベス・テイラーにいたる後世の虚飾にまみれ、彼女の真実の姿は、ほとんど顧みられることがなかった。
     2000年の時をへて、評伝では右に出る者のないピュリッツァー賞作家が、誤解に満ちたオリエントの妖婦像を一新。たぐいまれな戦略家、かつタフな外交官であり、また愛情深い母として、強国ローマの権力者たちと対峙し、陰謀と戦乱渦巻く時代を駆け抜けた、稀代の女性の素顔を浮かび上がらせる。骨太かつ絢爛に展開する、壮大な歴史絵巻の一大傑作!

  • 帯文:"いまなお歴史を翻弄する女王の素顔!"

    目次:第1章 あのエジプト女、第2章 死者は噛みつかない、第3章 クレオパトラ,魔術で老人を魅了する、第4章 黄金時代が今であったためしはない、第5章 人間は生まれつき政治的生き物、第6章 港に着くには、帆を何度も変えねばならない、第7章 世界中のゴシップの的、…他

  • 著者はアカデミズムの人ではなく、その資料の解釈の正確性には一応留保をつけるにしても、率直にとても面白い本
    帯のローマ人の物語と比較してるのは失礼で、こちらの方が断然上で読み込み方も知的誠実さも全然違う

  • 字はちっさいし、ぎっちりだし……、挫けるかと思いましたが、大変面白く読み終えました。

    キケロ、相当感じ悪し(笑)。

    歴史家とか、小説家とか、映画監督もか、なるほど昔は男性ばかりだった。
    絶世の美女にして傾国の悪女クレオパトラ。
    彼女の像を創りあげた歴史上の記録さえも男性主体の視点だった、というか、それしかなかったといわれると、確かに別の見方をしてみたくなります。嫉妬あり、妄想あり、偏見あり、憧憬あり。それでも歴史の中に消えてしまわなかった女性というのは、やっぱり凄いんだな。

  • 【新刊情報】クレオパトラ 289.3/ク http://tinyurl.com/7rfkb4o たぐいまれな戦略家、かつタフな外交官であり、また愛情深い母として、強国ローマの権力者たちと対峙し、陰謀と戦乱渦巻く時代を駆け抜けたクレオパトラ7世。稀代の女王の実像を描く。 #安城

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