- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152093295
感想・レビュー・書評
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自称「不平家」の著者のちょっとした皮肉やペーソスやユーモアが利いていて、単なる「幸せとはなんぞ」的な展開になっていない点が読んでいてとても興味深く、そしてたのしい。人はそれが幸せだと信じているものを持っていれば、どこで生きようとどうやって生きようと幸せなのかもしれない。
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旅行記としては面白い。それだけ
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世界で最も幸せな国はどこか?それを探しにジャーナリストが旅に出た。
謳い文句からもタイトルからも、もっと紀行文的な見聞録的なものを想像していたが、違った。
これは哲学の本。
著者も書いているように、海外特派員として日本やインド、エルサレムでの生活経験があり、また取材で回った国も30数カ国に及ぶという著者の経歴によるところが大きいのだろう。絶妙なバランス感覚と鋭い観察眼で描き出されたそれぞれの訪問国は、どこの国にもおもねることなくあくまでも著者の目に映る姿として描かれ、まっすぐで小気味よい。
ところが実は、ざら紙っぽい紙、430数ページの厚さ、文字組が細かくてよく見かける一般的な単行本よりページ内の文字数が明らかに多い、などなど、内容とは全然違う部分でなんだか読みにくかった。
厚めの本なのに紙がざらついて、どうにも持ちづらくて手触りも今ひとつ。
すごく興味を引く記述もあれば、つまらなくて1ページがなかなか読み終えられない、なんて箇所も。
そんなこともあって、非常に読了に時間がかかった。
旅行記のようでいて、その実、哲学的抽象論が結構多いので、そのあたりで苦戦したかもしれない。
結局、著者は幸せをみつけられたのか?
その答えは「幸福に通じる道は一つではない」
考えずともわかる、自明の事実を改めて確認した、ということのようである。
蛇足。
何より一番びっくりしたのは、功利主義を唱えたベンサムは、遺言で自分をミイラにして自己標本を作るように指示していた、ということ。しかも、それはちゃんとユニバーシティ・カレッジ・ロンドン構内で生前の服を着て、椅子に座っているという。
なんとまあ悪趣味な。-
> ベンサム
ああ、これ、マイケル・サンデルの番組で紹介されていて見ました!!
強烈ですよね(^^;)。
毎回、評議会の会議があると運ばれ...> ベンサム
ああ、これ、マイケル・サンデルの番組で紹介されていて見ました!!
強烈ですよね(^^;)。
毎回、評議会の会議があると運ばれて、議事録には「ベンサム先生ご出席、だが賛否には加わらなかった」と記録されるんだそうです(^^;)。すごすぎ・・・。
http://www.surugadai.ac.jp/gakubu_in/hogaku/gakubu/london.html2013/02/03 -
2013/02/03
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ぽんきちさん、コメントありがとうございます。
そしてお気遣いもありがとうございます!
ドキドキせずリンク覗けました(^_^)v
ベンサムの...ぽんきちさん、コメントありがとうございます。
そしてお気遣いもありがとうございます!
ドキドキせずリンク覗けました(^_^)v
ベンサムのミイラ、結構有名な話なんですね。
リンク先の教授も「会いに行く」って書いてますもんね。
それにしても、毎回運ばれるって…(^_^;)
運ぶ役は仰せつかりたくない…。2013/02/03
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不幸な国ばかり取材していた著者が「幸せな国」について調査をしていく1冊。もともと記者だけあって、甘くなりすぎず論理的で面白い。色々な国の状況、人々の考え方が分かって面白かった。
「人を幸せにするのは、何を信じているかではなく、信じると言う行為そのものなのである」
「幸せというのは100%相関的なもの」
これは心に刻んでおこうと思う。
個人的にはアイスランドへ行ってみたくなった。失敗が許される国、というのは現在の日本と対極にある気がする。 -
できれば他人のお金で旅に出たい。中途半端な道徳感と根暗な性格というジャーナリストのエリックが世界一しあわせな場所はどこかの答えを探して10ヶ国を旅する。今まで私もたくさんの国を旅して来たけれど、しあわせかどうかなんて考えたことなかった。面白く深い!By Fumie 暮らし旅行社 さん
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全米ベストセラーの旅行記。真の幸せとは?を探しにオランダ、スイス、ブータン、カタール、アイスランド、モルドバ、タイ、イギリス、インド、アメリカへ。幸せの尺度は、場所、金、生活、習慣等と対峙する自分自身にある。