時間の王

  • 早川書房
3.68
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本棚登録 : 168
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152100504

作品紹介・あらすじ

俺は時間の王だ――自分の人生のあらゆる時間を自由に通り抜けられる。些細な事故に遭ったせいで思い出した瞬間に戻ることができる能力を手に入れた主人公は、子供のころに会った少女の命を救おうとするのだが……。中国SFの新星による7篇を収録した傑作集

感想・レビュー・書評

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  • 時間の王になりたいかー!?
    え?大丈夫ですって?
    そんなこと言わずにちょっとだけですから…。

    ●○●○
    人生は選択の連続で、それゆえ人は選らばなかったもう一つの結末を知りたがります。SFでタイムトラベルものが好まれる由縁でしょう。

    あの時、別な学校を選べば…。
    あの時、あんな事を言わなければ…。
    別な人と結婚していれば…(?)
    ヾ(≧ω≦*)オイッ!
    一体どうなっていたんでしょうか???

    そんな表題作をはじめ、三国志の曹操にラーメンを食べさせようとするトリッキーなお話など、この本ならとことん時間の王になった気分を味わえます。

    ○●○●
    さ、お値段2200円とお買い得!
    今ならキャンペーン中ですので時間旅行税はかかりませんよー。

    え?アタシですか?
    もしタイムトラベル出来るならどの時代に行きたいか?ですって?(誰も聞いてませんが)

    過去なら恐竜をみてみたいですし、未来なら宇宙人が来るところを見てみたいですね。いや月並みでスミマセン…。

  • 中国の歴史を織り交ぜたタイムリープSF集。
    ロマンチックなお話が多い中で、三国志の曹操に魚介麺を食べさせようとする「三国献麺記」のバカSFっぷりが楽しい。

  • 時間をテーマにしたSF短編集。
    ハード面で難しい部分もあったが、どれも面白く読めた。
    三国志好きなのでベストは「三国献麺記」。時間を遡って曹操に麺を食べさせるという発想がぶっ飛んでいてすごい。
    「暗黒へ」は三体っぽい感じで、『三体X』も読んでみたいと思った。

  • “宝樹” 時間を操る作家

    ケン・リュウ編ハヤカワSF新書「月の光」にあった「金色昔日」をよんでから、この人の物語になぜか惹かれる。
    宝樹短編集『時間の王』

    「穴居するものたち」……人は自らを囲い有限のなかに平安を得る。なぜ? そしてラストはやっぱりロマンチック。
    「三国献麺記」……嘘をホントにする為の時間旅行。ドタバタって理屈なく楽しい。
    「成都往時」……過去にしか行けないタイムトラベラーと不老不死を得た者が再び出逢うことはできるのか。ロマンチックタイムトラベル、良いですね〜。
    「九百九十九本のバラ」……タイムトラベルなんて、もうどっちでもいいほどロマンチックで青春、作者も「二つは同じものかも」って?

    “……ぼくらはみな時間の起点であり、終点。
    種子であり、果実。
    過去と未来がもつれ合った存在。
    ぼくらはみな時間そのもの、サイコロを投げる子供、ひとりひとりが……”

    とっても良いです。

    「時間の王」……ハヤカワSFマガジンで既に既読も、改めて、やっぱりいいですね。

    「暗黒へ」……人類最後の一人の見る景色とは?一転して本格SFの様相だけど、やっぱり宝樹作品らしく《希望》がある。

    宝樹という人、これからも楽しみです。

  • 『三体X』の作者、宝樹のSF短編集。青春、宇宙、歴史と扱うジャンルは様々だが、どれも「時間」をテーマとしている。全体的な雰囲気はコミカルなので楽しい気分で読めるでしょう。どこか甘酸っぱさを残した読後感はSFを読む幸福感を思い出させてくれました。

  • 「成都往時」と「九百九十九本のばら」が意外な展開で良い。「最初のタイムトラベラー」にゾッとし、「暗黒へ」にワクワクした。

  • 最初のタイムトラベラーが1番好きだった

  • 文学系エンタメSFと言ったらいいのか、中国の新鋭SF作家の硬軟取り混ぜたタイムトラベルにまつわる短編集。「成都往事」、「三国献麺記」がなかなかだったが、全体的にもっとあっさり終わってくれていいんだけど、という、印象が残った。

  • 23/10/22読了
    1本目の穴居するものたち、に乗り切れず読むのに時間かかってしまった。話としては成都往時、三国献麵記がよかった。九百九十九本のばらも設定よかったな。

  • 『穴居するものたち』と『成都往事』がお気に入り。タイムトラベルと恋物語が相性抜群なのは言うまでもないけど、この2本は設定やスケールの壮大さ、SFとしての辻褄も合っていて読んだ後にため息が出るほど良かったです

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