ネコババのいる町で

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 47
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163117201

作品紹介・あらすじ

一時的な失語状態にまで陥った帰国子女が、結婚に至る日々に観た様々な人間模様。芥川賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  •  瀧澤美恵子さん(1939~2020)、初読みです。「ネコババのいる町で」、1990.3発行。ネコババのいる町で、神の落とし子、リリスの長い髪の3話が収録されています。ネコババのいる町は、64頁の短編だけど読み応えがありました。芥川賞受賞作品、なるほどです。神の落とし子は女性に翻弄される男性を描いた作品で、私は苦手な作品。リリスの長い髪は、3つの作品で一番のお気に入りです。著者はあまり沢山作品を書かれていませんが、もう少し読んでみたいと思っています。

  • 芥川賞作家さんだそう。う~ん。。。情緒的な小説って言うのかな?読後が良いと他の人のレビューには書かれてけど。。。読後。。。あまり良くなかったなぁ。。なんか肩透かしを食わされたような。。どれもとても悲しいラストで。。特に最後の短編は、体が不自由で40代だというのに老人に見えてしまう主人公。かつて夫婦だった女性と偶然出会い、施しを受ける。。。裕福な時代もあったけど、今では体が言うことをきかず、死を待つだけの日々。。。
    最後に一筋の光が見えるのかと思いきや、シャッターを下ろされたような読後。。。こういうのが芥川賞取るのかなぁ。。。そう思うと、ハリガネムシは異色だったな。。。

  • 米国人と再婚した母親にアメリカから日本へ送られた主人公が、祖母と叔母に育てられ育っていく話。結婚できない駄目男好きの叔母、待合の経営者だった祖母、隣の待合の経営者だったネコババとその夫。家族や結婚についてのエピソードを絡めながら、その環境の始まりから終わりまでを描き、センチメンタルな気分にさせてくれる作品。バブル崩壊間近のころに芥川賞を獲った作品というのが意味深に思える。

  • 第102回 芥川賞 初版

  • 自分だったらこうなるだろう。自分だったらこう思うだろう。とかって相手の気持ちを思ってめぐる自分の想像はほとんどあたっていない。「キミのためを思ってボクは。。」「それはアナタのためでしょ?」ふたりの性格は置いといて。「〜ため」はあてにならない。 とか。

  • 102回芥川賞受賞
    タイトルのほか、「神の落とし子」「リリスの長い髪」の三作
    ネコババは猫好きのおばあさんのあだ名で作者の自伝のようなお話。
    三作品とも事実は小説より奇なりと思える、先が気になって一気に読み終わる面白いお話です。

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