- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163237800
作品紹介・あらすじ
主婦・桑島樹奈はスーパーで買い物中に二歳の娘・美有を誘拐される。身代金を要求され、様々な場所を引き回されたあげくに、京都シャングリラホテルで二千万円を奪われた。離婚して三歳の息子を育てているピアニスト・奈津子は、現場で演奏をしていたことから事件と関わりを持つ。果たして犯人はどうやって金を奪ったのか?そして、その動機は。
感想・レビュー・書評
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重たいテーマ
ピュアと言えば聞こえはいいけど・・・
後に残らずに良かったんじゃない -
作品解説(帯より)主婦・桑島樹奈はスーパーで買い物中に二歳の娘・美有を誘拐される。身代金を要求され、様々な場所を引き回されたあげくに、京都シャングリラホテルで二千万円を奪われた。離婚して三歳の息子を育てているピアニスト・奈津子は、現場で演奏をしていたことから事件と関わりを持つ。果たして犯人はどうやって金を奪ったのか? そして、その動機は?
物語の冒頭部分はなかなか新鮮な気分を味わえた。更に、物語に関係のないような挿話の数々が、実は伏線の一部という見事な展開。しかし、ミステリーとしてのトリック部分が弱く、読み進めるうちにだんだん「火曜サスペンス劇場」系のノリになってきたのがとても残念(火サスをきちんと見たはことないので、イメージです)。 -
誘拐事件のミステリー小説でした。
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スーパーでもうすぐ三歳になる幼女が誘拐され、二千万の身代金が要求され子どもの母親を受渡し人に指定された。。厳重な警備態勢を牽く捜査員をあざ笑うかのように、次々と取引場所が変更される中、身代金は忽然と消え失せたものの子どもは無事解放される。
犯人と二千万はどこに消えてしまったのか?
海月作品は母をテーマにしたものしか読んだことがないが、これも例にもれず。
誘拐事件の方も気になるが、シングルマザーとして子どもを育てる苦労がひしひしと伝わってきて胸が痛かった。病気の子どもを預かってくれる所は中々ないし、仕事を休めば「だから子持ちはダメだ」と思われる悪循環。
「こんなところに子どもを預けても働かんならん母親の気持ち、ちょっとは考える気にならんか」
「母親が一番子どもを可哀想だと思ってしまうんだ。だけど母親がそう思ったらその子は本当にかわいそうになる。一生懸命に子どもを育てるのは当たり前のことなんだから」
きっと子どもはそんな親の背を見て育ってくれていると信じたい。 -
身代金目的の誘拐事件かと思いきや、
実は 複雑な親心が絡んだ話しでした。
誘拐事件の辺りは、ドキドキハラハラしてましたが
結果にたどり着くまでの過程が 中だるみ感が否めないなぁ。
犯人も 「な〜るほど そこかぁ」って思ったけど ちょっといきなりな展開だったかな。 -
2010/09/24 誘拐された子供の母親の視点から語りが始まる。ふつうならこのまま母親に感情移入するところが、同調できないまま読み終えて納得。
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幼女誘拐事件。おかあさんの頭の悪さがポイント。
これも、犯人探しと動機の解明がなかなか面白かったですね。
ただし中盤はつまらない。所謂中だるみ。だるだる。単なるページ数の水増し。
結果的に大して本筋にも関係ないし、
警察関係者に魅力がないので、彼らの捜査に感情移入できない。
謎解きの鍵はプルミンと近く、これ作者さんの得意分野なんでしょうね。
解明自体も結末も、意外にあっさりだったけれど、私はこれも良かったと思う。
犯人と、解明した人と、双方に薄く共感できたから。
ですので、中盤の退屈によるマイナスと相殺で63点くらい。 -
誘拐ミステリ。でもこれはどちらかといえばサスペンスかな。犯人が誰なのか、身代金受け渡しのトリック、という部分もあるにはあるけれど、メインは事件を巡るさまざまな女性の心理、という気がする。なにせ数々の女性キャラが非常に立っているし。特に女性タクシードライバー、カッコいいなあ。
タイトルが印象的。なぜ十四番目か、というのに納得。これは好きだな~。