自殺: 生き残りの証言

著者 : 矢貫隆

• 文藝春秋 (1995年6月1日発売)

作品紹介・あらすじ

その数、交通事故死者の2倍、2万人。ストレス社会を象徴する「自殺」の深層を、未遂者たちの臨床取材を基に描く異色ルポ。

感想・レビュー・書評

[ocean809さんの感想 · 2013年8月3日]

生き残りの証言、という副題を見て手に取る。　計画的自殺・発作的自殺や　それぞれの手段、事故と自殺の感覚の差　など。自殺という行為をして生命を留まらせることが出来た人たちにその時の感覚や思いを聞いてまとめた一冊。　生き残って良かったという人やそうは思わない人。　痛かった人、そうでない人。　きれいにまとめようとしないところは良かった。　「死ねば楽になると思った」－－－－死にたいのではなく現実が辛く、楽になりたいからその行為に及ばざるをえなかった、という発想は　痛く、苦しい思いがした。