ザ・プリンセス 雅子妃物語

著者 :
  • 文藝春秋
4.09
  • (3)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 42
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902005

作品紹介・あらすじ

「皇太子妃を辞めなくてはなりませんね」ご病気の直前、追い詰められたあまりに雅子妃はそう訴えた――初めて明かされる衝撃のエピソードの数々!“ご成婚パレードでの笑顔は、なぜ次第に重く沈んでいったのか――。プリンセスの実像を描き出すことで、きっとその理由が見えてくると思う。”(本文より)雅子妃の「心を折った」ものとは何だったのか。ご病状の真相をスクープした著者が徹底取材で描く。さまざまな悲劇を越え、前を向いて歩んでいく、一人のプリンセス、一人の女性としてのストーリー決定版。【目次】序 章 幸せの黄色いワンピース第1章 帰国子女の憂鬱第2章 根無し草にはなりたくない第3章 新人外交官の悩み、お妃候補への戸惑い第4章 皇太子妃選定「極秘プロジェクト」第5章 ご成婚――雅子さんのいちばん長い日第6章 「新皇太子妃」に差す影第7章 長官が尋ねた「お身体のこと」第8章 愛子さまご誕生までの全舞台裏第9章 涙が止まらない第10章 「人格否定発言」初めて語られる真相第11章 ようやく治療がはじまった第12章 悠仁さまご誕生――急転する皇室の運命第13章 愛子さまが学校に行けなくなった日終 章 ご成婚二十年――雅子妃はお幸せだったのか

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 宮内庁の人って、難しい公務員試験に受かった人で、教養のある人思っていたけど、、、、信じがたい発想をする人が多かったんですね。
    皇室と梨園に嫁ぐ女性で、子どもを生みたくない人なんか、いるわけないじゃないですか。1日も早く子どもを、できれば男の子が欲しいと考えない人なら、その「家」に嫁したりしません。聡明で人の期待がよくわかる女性が、「世継ぎのことを真剣に考えていない」なんてありえないでしょう。
    でも宮内庁の役人はそう思い、皇太子妃を追い詰めていった・・・。
    雅子妃が幸せかそうでないか、私は判断できませんが、苦労しているのは確かで、その苦労の半分は宮内庁、4分の1はマスコミが作っているという気がします。

    もしも落度や、いたらないところがあったとしても、一人の女性をこんなに寄ってたかって非難するにはあたらないでしょう。
    雅子妃バッシングで売る週刊誌があるなら、擁護や礼賛だってあっていいだろうに、ない。みんなで叩けば怖くない式のマスコミとは違う視点で書いてくれた著者に、良識を感じました。

  • 正確に書かれているような気がする。マスコミはやっぱりマスゴミだけど、それだけで雅子様の病気悪くならないよね。3人以外の家族が悪いよ。大きな声じゃ言えないけど。直系長子で決まりだったら病気になることもなかったね。

  • 長く辛い療養生活を送られてきた雅子様を支えてきたものは、皇太子様、愛子様とのご家族としての信頼ではないかと思った。

    また、著者も書いていたが、雅子さまの皇太子妃として皇室の中で生きようというお覚悟が、くじけず、前を向いて、治療に向かわれる忍耐と希望を生んだのではないかと思った。

    予断になるが、宮内庁のウェブページには、これまでの会見内容も含め、皇室についての様々な情報がおいてあるのに驚いた。

  • 皇太子妃・雅子さまクロニクル。お立場がお立場の人を題材にしているのでどこまで本当かはわからないが、読んでいるとそれなりに著者の弁が信じられてくる。
    読後の今となってはそれまでのイメージもだいぶ記憶の彼方なのだけど、ご成婚前の雅子さまに対しては、バリバリのちょっと鼻っ柱の強いキャリアウーマンという印象だった気がするし、ご成婚後はお気の毒、かわいそうという思いでいたのだけど、いずれに対しても印象が変わった。
    幼い頃から才媛だった雅子さまだけど、周囲の人の評によると、任されれば責任をもって完璧にやり遂げるが決して自分から前に出るタイプではなかったと。
    雅子さまは当初、皇室に入る気はほとんどなかったのだと思う。外交官としても雇均法第一世代の女性としてもしっかりキャリアを積もうと思っていただろうし、皇室に入らなくても(いや、むしろ入らないほうが)恵まれた生活は約束されたようなものだったから。皇太子さまのたびたびのアプローチを受け、その誠実さは感じていただろうけど、それと外交官としてキャリアを積んでいこうと想定していた生き方との間で相当煩悶しただろう。その点でまず、仕事をもたずに皇室に入った美智子さまや紀子さまとは大きく違う。社会や周囲の期待に応えようという思い、積んできたキャリアを生かすことができればという思いで皇室に入ったのだろう。それが、どこかお気の毒、かわいそうと自分が思うもとにあるのだろう。
    一方、皇室に入って以後はまさにお気の毒、おかわいそうと思っていたのだけど、決してそういう思いばかりで見るものでもないと思った。確かに、心ない周囲や外野の声もあったし、守ってくれるはずの宮内庁との疎通の悪さも大いに感じたし、さらには両陛下や秋篠宮の言動も皇太子ご一家にとっては厳しさを感じさせるものだった。でも、そういう渦中にあって皇太子さまはプロポーズの時に言った「一生全力でお守りします」を有言実行しているように思えたから。
    「雅子の人格が否定されるようなことがあったのも事実」と異例の発言をするなど、皇族が(対象は明言していないけれど)相手を悪く言うことなどなかったなか、あえてこういう発言をしたのは皇太子さまが雅子さまを守りたい一心だったからではないだろうか。たびたび雅子さまの体調を気遣ってくれるようメディアを通じて(いや、メディアにこそ)述べていたのも、数々の非難がましい論調を受けながらも雅子さまの公務を減らし治療・療養に向かえたのも皇太子さまの働きがあったからこそ。テレビや写真で見ればご一家でいるときは雅子さまも幸せそうな表情でいるし、皇太子ご一家3人は四面楚歌の荒波を家族で乗り越えてきた強い絆で結ばれている印象をもつようになった。
    民間からの皇太子妃といえば、偉大なる美智子さまがいるわけだが、美智子さまと雅子さまの間には時代や人物特性など大きな違いがある。今では完璧な皇后、皇太子妃として奉られる美智子さまだって、かつては様々な軋轢に取り巻かれ批判もされてきた。そしておそらく今の時代(雅子さまが皇太子妃になった25年前でも)、美智子さまのような人物は世の中にいないし、世の中が働く女性を皇太子妃にしたいと思ったこともあっての雅子妃の誕生だったのだと思う。それでいながら世の中という舅・姑・小姑らは、できる嫁・美智子さまの後を雅子さまもなぞることを意識せずに強いていた。しかも美智子さまのようであることに加え、キャリアウーマン的な働きも期待するという途方もない重責を課していたのだ。菊のカーテンの向こう側だけでなく、人々のそういう無理難題に応えようとしたあまり、雅子さまは不調に見舞われてしまったのだろう。
    ほどなく雅子さまが皇后になる。最近では心身もだいぶ落ち着いてきているようだし、雅子さまが皇后として無理なくもてる力が果たせるようなればと願う。それとともに、いやそれ以上に、たぶんお互いに誠実で真面目であろうご夫妻が、そして愛犬が人みたいだからと「人間ちゃん」と名づけるようなユニークな個性をもつ愛子さまを加えたご一家が家族として幸せに過ごしていくことができればと心から思う。

  • 2015.8.31読了
    ご成婚パレードでのあの美しさに雅子様のファンになった私としては、そして同じ女性として、読みながらとても心が痛んだ。ご懐妊という極めてプライベートなことをこんなにもオープンにされ、批判され、どんなに心を痛められたか。国民の期待が込められていると言えばそうなのだろうが、マスコミの在り方についても考えさせられた。そして、宮内庁の考えられない言動に驚かされた。皇室のことを知ることは中々難しいと思っていたし、私も誤解している部分もあったので、しっかりとした取材に驚かされた。(図書館)

  • 288.4

  • 【ご成婚パレードでの笑顔は、なぜ次第に重く沈んでいったのか――】雅子妃の「心を折った」ものとは何だったのか。ご病状の真相をスクープした著者が、徹底取材で描く「悲運のプリンセス」の実像。

全7件中 1 - 7件を表示

友納尚子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×