0から学ぶ「日本史」講義 古代篇

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907710

作品紹介・あらすじ

世界史を題材に数々のベストセラーを生んだ著者が初めて日本史に挑戦。世界史の中の日本という視点で、分かりやすく面白く解説。はじめに第一章 日本人の起源1 原始、太陽は敵だった2 大量絶滅とホモサピエンスの登場3 「言葉」は、肉食から生まれた?4 DNAが証明した日本人の多様な起源5 稲作と鉄器がすべてを変えた第二章 統一国家の誕生6 漢の崩壊後に確立した倭の王権7 巨大古墳ができたわけ8 いまの天皇家は西暦六世紀から9 「仏教伝来」のインパクト10 「聖徳太子」はいなかった?第三章 大国との対決と敗北11 “乙巳の変”(大化の改新)のウラに、大唐世界帝国あり12 白村江の戦い前夜13 唐から来たマッカーサー14 アンチ唐派の巻き返し―壬申の乱15 持統天皇が目指した中国の女帝第四章 弱い男・強い女・賢い補佐16 国の「かたち」を整えた飛鳥時代17 「日本」が本当に始まった18 女性が動かした奈良時代19 女帝のブレーンたちⅠ 皇位をめぐる暗闘20 女帝のブレーンたちⅡ 相次ぐ反乱第五章 鎮護国家か唐風化路線か21 大仏建立と聖徳太子22 道鏡の真実23 未完の唐風化政策24 平安京は大きすぎた25 天皇の権威、分裂す第六章 摂関政治と熾烈な権力闘争26 兄弟げんかで生まれた「摂政」「関白」27 平将門の乱の意味するもの28 僧界のプリンス・最澄と政僧・空海29 「延喜・天暦の治」の舞台裏30 藤原氏のバトルロワイヤル第七章 日中交流が育んだ平安文化31 宋の建国32 末法の世に流行る浄土信仰33 唐物 珍重される輸入品34 後宮の情報戦と王朝文学35 日記は貴族の財産第八章 古代篇まとめ 世界史の中の日本36 東アジアの年表を並べて眺めよう37 日本のグランドデザイン38 小さな国・日本

感想・レビュー・書評

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  • 週刊文春に昨年1月~10月連載したものを加筆修正。
    さすが売れる週刊誌のやることはすごい。

    出口さん、ネットライフ辞めて、今年1月から立命館アジア太平洋大学(APU)の学長をされているんですね!
    私、今回読み終わったところで突然、小学校のある時期短期間だけど教頭先生の歴史の授業を受けた、という記憶が蘇った。
    今思うとたぶん研究授業で、最後の授業の時たくさんの知らない大人たちが見学していたような?

    その教頭先生の授業というのがめちゃ面白くて、
    たぶん私の小学校から短大までで一番面白かったんだと思う。
    「今日は教頭先生の授業がある」と思うと朝からワクワクして、一時間があっという間。
    私だけじゃなくてクラス中のみんながそうでした。
    だってテストの平均点があり得ないほど高かったのだから。
    ただ、ごめんなさい、内容は全く覚えていません。
    面白かったという感情だけ。

    教頭先生も出口さんと同じ、歴史好きの一市民だったのかも。
    でも、そういう人の話ほんと面白すぎ。

    この本は、まあ、そういう面白い本。
    であると同時に「歴史は変化している」から、完璧にマスターしているつもりの人も読んだほうがいいと思います。

    今頃週刊文春には、出口さんの中世篇が連載されているのでしょう。
    単行本になってから、また一気に読ませていただきます♪

  • 新しい発見や研究によって以前習った史実や呼び名が変わっているのが分かり勉強になった。
    学校を出てからは日本史を意識することが無く、たまには本書などからアップデートしないとなと感じた。

    改めて中国は当時から大国であり世界の最先端だったことがわかる。
    日本で権力を維持するために天皇家と外戚となることに注力した蘇我氏や藤原氏。
    中国では優秀な官僚を登用するための制度があり全国規模で情報が伝わるインフラ。
    力の差は歴然。

    背伸びして律令制を施くが実行は徹底されず、中国の都を模しても完成せず。
    当時から日本が外国からどう見られるかを意識していた事は今と変わらない気がする。

    日本のグランドデザインが持統天皇、藤原不比等から脈々と繋がっているのはロマンを感じた。

  • 2018.5.7 amazon

  • 日本史と言っても、特に古代は普段ドラマなどでも馴染みがないので知らないことも多かったし、中国や朝鮮という世界史軸で見ると、なるほど!と納得、腹落ちすることも多かったです。それと、研究が進んで、学生時代に学んだ常識が、えっ!てことになってたりして(聖徳太子など)興味深かったです。中世篇も期待大です。

  • 思っていたより濃厚でした。日本人の起源面白い。

  • 出口さんの本は、口語体で書かれているので、歴史書と比べて非常に読みやすい。
    本書は、ホモサピエンスの古代から平安時代あたりまでが書かれていた。
    印象的だったのは、当時の日本の律令は、中国(唐)の影響を大きく受けていたり、仏教などの宗教の影響を受けた政治など、中国の真似事政治をしていると感じた。
    教養として、抑えておくべきところは、書かれていると思うので、日本史の流れを学んだり歴史の復習にちょうどいい本だった。

  • 【読了メモ】中高の歴史(1980年代生まれ)では教わらなかったことがたくさん書かれていて面白かった。

  • 世界史の通史を著してきた著者が、今度は日本史に挑んだ。といっても著者のスタンスに変わりなく、日本史の大きな事件も世界(特にお隣の大国)との関係として解釈しうることを示してくれる。最新の学説をもとに書かれていて、私が昔習ったこととかなり違いがあることが新鮮な驚きである。もっと知りい人も、巻末の参考文献も豊富なので、存分に追求できそうだ。

  • 日本の古代というタイトルだが、地球や生命の誕生から平安時代まで幅広く取り上げられており、著者の知識の広さを感じさせられる。
    最新の学説が紹介されていて、学生時代に習ったことの認識が、現在では変わっていることに驚きを感じた。
    日本単体で見るのではなく、周辺諸国との関係が丁寧に説明されていて、外国から影響を受けて日本が発展していったことが分かる。

  • 中国大陸で何が起きているかを基準に全てが決まる日本の古代。現代の教科書では大和朝廷ではなくヤマト政権、大化の改新ではなく乙巳の変、聖徳太子は摂政をしない。

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著者プロフィール

出口 治明(でぐち・はるあき):立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命株式会社に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮文庫)、『0から学ぶ「日本史」講義』シリーズ(文春文庫)、『歴史を活かす力』『日本の伸びしろ』(文春新書)、『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)、『一気読み世界史』(日経BP)、『ぼくは古典を読み続ける』(光文社)等多数。

「2023年 『人類5000年史Ⅴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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