踏切の幽霊

著者 :
  • 文藝春秋
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  • / ISBN・EAN: 9784163916330

作品紹介・あらすじ

マスコミには決して書けないことがある――

都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。
同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。
雑誌記者の松田は、読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出すが、
やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着く。

1994年冬、東京・下北沢で起こった怪異の全貌を描き、
読む者に慄くような感動をもたらす幽霊小説の決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 妻を二年前に47歳で亡くした編集者の松田法夫は『月刊女性の友』の取材で下北沢3号踏切で亡くなった黒くて長い髪の女性の心霊写真について調べ始めます。

    「踏切に幽霊が出るといった、噂はないですか?」と聞いて回ります。
    15年前1993年12月6日、そこで殺人事件があったことがわかります。心霊写真の女はキャバクラのホステスで氏名不詳で23歳位。
    殺したのは島地勇27歳で刑務所に入っています。

    松田は女の素性を調べ出し、キャバクラを捜してまわり、昔ルームメイトだったという岡島恵美にたどりつきます。
    恵美は死んだ女の本名は知らないといいますが、父がホテルを経営していたと言っていたということや折り紙の作り方を教えてくれたことなどを聞くことに成功します。

    そしてその日の夜、下北沢3号踏切で男女の心中がありました。(のちに心中ではなく事故と断定)
    男は坂東組の組員の高田信吾で、即死。女はなんと岡島恵美で助かっています。

    松田は入院している恵美から心霊写真の女が政治家の野口進総裁候補の愛人にされたということを聞き出します。



    心霊写真の黒くて長い髪の女は私も最初は怖いと思いました。でも、どんな感じのよくない人にだって事情があったのですね。
    母、文子の話す、心霊写真の女性の話は可哀想でした。
    でも、悪徳政治家に恨みを晴らすことができたのはとてもよかったです。
    女性の復讐譚はとても面白くてぐいぐい引き込まれました。



    ※ブクログ短歌会の皆さま(今、勝手に命名しました)
    この本とは、全く関係ありませんが、今、私のTwitterに昨日の、仙台文学塾に、穂村弘さんが、訪れたときの様子を、何件か見つけたので、リツイートしておきました。よかったら私のTwitterからご覧ください。雰囲気だけでも、味わってください。
    世話役の池上冬樹先生の話では、来年度は、山形にお招きするとか。山形の講座は第四日曜日の午後2時からです。予定がなければ、是非ご参加ください。
    私のTwitterは、私の本棚から、すぐ入れますよ。

    • まことさん
      5552さん♪

      『くもをさがす』はあと、数ページで読了ですが、明日か明後日レビューができれば、と思っています。

      IBSは、私は、最近特に...
      5552さん♪

      『くもをさがす』はあと、数ページで読了ですが、明日か明後日レビューができれば、と思っています。

      IBSは、私は、最近特にひどく、お腹に少しでも、ギュルっといったら、トイレに走らないと、間に合いません(泣)間隔が短いのです。病院の先生には取り合ってもらえず「オムツをしたらいいのでは」と言われました。オムツはいくら何でもまだ、早いです。びろうな話でごめんなさい。

      5552さんも、膝に水が溜まってらしたのですね。私も7、8年前に、歩けない程溜まりました。8カ月くらい、接骨院にかかって電気をあてて、とってもらいました。整形外科で、水を抜いてもらうと、もっと早く治るらしいのですが、怖いので、整形にはいきませんでした。私の右脚はそれ以来、ずっとサポーターをしていて、去年は、左脚に水が溜まりましたが、2、3カ月で、おかげ様でそちらはよくなりました。
      5552さんの膝、軽くてすむとよいですね。お大事になさってください。

      5552さんが山形に来られる時は私も体調を整えて、楽しみにしています。もし、本当にいらっしゃる時は、色々情報は出せますが、私も講座に出るとなると、山形駅にお出迎えには、ちょっと行けないと思うのですが、講座の会場で、待ち合わせできると思います。
      近隣のお店情報他、何でも知りたいことは、お聞きください。

      でも、まだ、来年度の話は気が早いかもしれないですね。
      来年度の講座の予定は、来年の3月には決まります。
      ホームページにでますけど、またお知らせしますね。
      今、講座は、対面に戻る方向なので、オンラインでの、参加が可能かどうかは、今のところちょっとわかりません。
      2023/05/29
    • 5552さん
      まことさん

      『くもをさがす』のレビュー、楽しみにしています。

      お医者さんの言葉、傷つきますよね。
      直してほしくて来ているのに、...
      まことさん

      『くもをさがす』のレビュー、楽しみにしています。

      お医者さんの言葉、傷つきますよね。
      直してほしくて来ているのに、そんな〜、と、私だったら思います。
      お医者さんも当事者じゃないですからね。
      「びろうな話」そうなんですよね。ちょっと人に話しにくいですよね。

      膝は体操をはじめてからは良くなってきています。お心遣いありがとうございます。
      まことさんも、膝に水が溜まったことがあるのですね。
      ずーっと前にレビューで書いてらしたような気がします。
      膝は接骨院でもいいのですか。憶えておきます。
      お互い、脚を大事にしないといけませんね。

      そうですね。
      まだ来年の講座が決定したわけじゃないですよね。
      私も、心と体の調子を整えて、吉報を待ちたいと思います!
      2023/05/29
    • まことさん
      5552さん♪

      『くもをさがす』のレビューあまりうまく書けなかったので(下書きが)期待しないでください。

      IBSの話は最初こんな...
      5552さん♪

      『くもをさがす』のレビューあまりうまく書けなかったので(下書きが)期待しないでください。

      IBSの話は最初こんな、誰でも読める場所でするのが恥ずかしかったのですが、慣れてきました(笑)そんなに、他の人は気にしてないと思っています。

      5552さんは膝を体操で治療しているのですね。
      私は膝の治療中、友だちから「膝の水は電気かけてもとれないよ」とか言われましたが私の先生は名医だったのでとれました。去年家から歩いて3分の接骨院ができたので行ってみたらそこは、左の膝に水が溜まっていることにすら気づいてもらえず、以前行っていた接骨院に変えました。接骨院はかなり先生の腕によって治療法が違うみたいなので気を付けてくださいね。

      来年、穂村弘さんの講座あるといいですね!
      オンラインか対面かはコロナ禍の状況をみて決まると思います。
      3月になったらまたこの件でご連絡しますね!
      2023/05/30
  • 久々の高野さん!
    というか、もう読むのなくなってた〜
    普段は、文庫本なるまで待ってるんやけど、「777」辺りから、忍耐力がなくなって(^◇^;)

    只の心霊もんやないとは思ってたけど、やはり、しっかりミステリーしてた!
    しかし、化けて出たくなるわな…
    こんなん酷いやん!
    何のために生きてたのか分からなくなる…
    頑張って踏切まで、行った理由に号泣しながら、読み終えました〜

    きっかけは、幽霊出る!で、確かに心霊もんなんやけど、地道に幽霊の身元を調べて行くとこなんか、もうミステリー!
    更に調べていくうちに、凄い事件の予感!かつて、所属していた社会部記者の血が騒ぐ!

    主人公の人生、幽霊の人生、それぞれの想いをしっかり描いて面白かった!
    滅茶苦茶ミステリー要素の強い心霊もんって感じ。
    ミステリーで終わらせるんやなく、あくまで心霊もんやで!っと終わらせるのも逆にええ感じ!
    どうせ、単行本で買うなら、速攻買っといたら良かった〜

    高野さ〜ん!おかわり〜(^-^)v
    早めにお願いします〜

    • nikuさん
      あ、こちら、読みたいやつです〜!
      楽しみだなー♪
      あ、こちら、読みたいやつです〜!
      楽しみだなー♪
      2023/11/03
    • ultraman719さん
      面白かったです!
      映画化されないかな?
      映像関係の仕事されてた事もあるからか、相変わらず映像が見えてくるようです。
      幽霊は見たくないですけど...
      面白かったです!
      映画化されないかな?
      映像関係の仕事されてた事もあるからか、相変わらず映像が見えてくるようです。
      幽霊は見たくないですけどね(^◇^;)
      2023/11/03
  • 静かで深い… 記者が心霊現象の取材を進めていくと、隠された事件が明るみになっていき #踏切の幽霊

    ■あらすじ
    雑誌記者である主人公は、踏切に幽霊がでるとい心霊現象の情報をきっかけに、関連事件を追っていく。調査と取材を進めていくうちに、殺人事件との関連性が浮かび上がってくる。心霊情報は本当なのか、なぜ事件が起きたか、被害者は誰なのか…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    心霊現象とミステリーを融合させた社会派エンタメ小説、13階段やジェノサイドなどの傑作を書いた高野先生の作品です。

    エンタメなミステリーを書かせたら本当に天下一品。
    文章芸がめっちゃ上手で、さすがプロの技術。

    難しすぎずライトすぎず、多すぎず少なすぎず、綺麗すぎずに雑でもない。バランス抜群なんです。物語の構成もスタンダードながらも間違いのない展開で、話の続きが気になってどんどん読んじゃう。

    そして主人公が今まで仕事と家庭で生きてきた50年の人生、悲しい背中が目に浮かぶようです。
    私自身もそうですが、現代に生きる壮年世代のやり残した情念を想うと、ジワジワと胸が苦しくなってきます。それでも彼なりの正義と優しさを携えて、事件に向き合う様子はかっこよく痺れました。

    お得意の社会問題に切り込みもしっかり存在します。
    この手の話は少なからずいつの時代もリアルにあるはずで、胸糞が悪くなるというより、もう消えて欲しいという感覚。人を不幸にして我欲を満たしても、何が楽しいんでしょうかね。

    本作は単なるホラーや心霊モノではなく、心の奥底に押し込んでいる死生観や情念が描かれています。登場人物たちの後悔や悲哀が、静かにそして重く伝わってきて、私の心を揺さぶってきました。

    ■推しポイント
    この物語は1994年が舞台で、主人公は当時50歳を超える年代。現在2023年で計算すると、主人公は80歳を超える年齢となり、もう日本人男性の平均寿命を迎えるんですよね。

    そう、本作の主人公はもう亡くなっている。

    人間は年齢を重ねていくと、大切な人を亡くしてしまう機会が巡ってきます。
    そして自らも決して若くないと気が付き、人生の終わりを徐々に感じ始めていく。

    私も亡くなった母のことを思い出し、これから自分が亡くなってしまうまでに、大切な人にどんなことをあげられるだろうなと考えさせられました。

    • アールグレイさん
      akiさん(^o^)こんにちは


      この本は私も読んだハズでした。ハハハッ
      先月の入院の際に、あんなに落ち着かない環境でこの本を読もうとした...
      akiさん(^o^)こんにちは


      この本は私も読んだハズでした。ハハハッ
      先月の入院の際に、あんなに落ち着かない環境でこの本を読もうとしたのがいけなかったのでしょうか?
      話に入り込めず、図書館本だったのでさっさと返してしまいました。
      もう少し読めば良かったのかな?と、今頃考えています。
      (つд`);∥
      2023/03/11
    • autumn522akiさん
      アールグレイさん、こんちわです~
      お元気そうでなにより^^

      いい本ですが、なかなか重いテーマなので入院中には
      刺激がつよいかもです...
      アールグレイさん、こんちわです~
      お元気そうでなにより^^

      いい本ですが、なかなか重いテーマなので入院中には
      刺激がつよいかもですね。うんうん。

      今度は体調万全にして、夏の夜にどうぞ!

      2023/03/11
  • 高野和明さん著『踏切の幽霊』のあらすじと感想になります。

    新宿と箱根湯本を結ぶ鉄道線路に直交する、とある地の踏切。その踏切には一部の人しか知らない噂があった。髪の長い女の霊が出ると…。
    そんな噂話を記事ネタにすることが決まった松田は、カメラマンを引き連れて幽霊の真偽を探す日々を送り始めるのだが、自身に起きた洗礼から事態は二転三転し…。

    感想ですが、ゴリゴリのホラーかと思って読み始めましたが、高野和明さんらしい社会の闇も織り交ぜたサスペンス感が、読者を飽きさせることなく没頭しました。やがて結末が見えてくると恐怖は哀愁で塗り替えられ、これで良かったのだと松田と同じ気持ちに寄り添えたのは良い読後感でしたね。

  • ホラー小説ではなかったですよ
    怖いやつじゃなかったです
    哀しいやつでした

    ミステリーなんですが
    幽霊話によって話が進んでいく
    特殊設定ミステリーともいえるかも

    高野和明さん初読でしたが、話の途中にちょいちょい差し込まれる、人の心の機微を感じさせる短い表現やエピソードみたいなんがすごく心地よく感じられて好きなタイプな文章でした

    亡くなってしまった大切なあの人は今もそばにいるのかな?そんなことを感じた物語でした



    はい!そんで直木賞ですよ!
    候補作をどんと読んでみたわけですが、さすがにどれも面白かったな〜
    で、ワタクシの見立てを述べさせて頂くと『木挽町のあだ討ち』と予想させて頂きます!
    ただ直木賞って何回か跳ね返して勿体ぶっといてから受賞という悪いイメージがあるので永井さんは今回はダメかも
    さてさてどうなることでしょう


    え?『骨灰』読んでないだろうって?
    いや冲方はないやろ…(失礼な!)

    • 1Q84O1さん
      ってか、私なぜ『骨灰』を推してるんだろ(・・;
      そもそもノミネート作品読んでないですしね…w
      ってか、私なぜ『骨灰』を推してるんだろ(・・;
      そもそもノミネート作品読んでないですしね…w
      2023/07/06
    • ひまわりめろんさん
      題名だけ見てお坊さんの物語と勘違いしてるとか?
      題名だけ見てお坊さんの物語と勘違いしてるとか?
      2023/07/06
    • 1Q84O1さん
      (゚Д゚)ハァ?

      一休と違うわい!w
      (゚Д゚)ハァ?

      一休と違うわい!w
      2023/07/06
  • ホラーは苦手なのですが
    というか苦手なので
    ほとんど読んだことがないんですが、
    この作品は読めました


    怪奇現象を取材していたのが
    殺人事件、そして議員の贈賄疑惑にまで
    発展していき
    どちらかというとミステリー色が強く
    読みやすかったです


    松田が追っている女の謎が
    なんなのかを知りたくて
    読む手が止まりませんでした


    それだけに、謎が明らかになっても
    みんな亡くなって終わりというのが
    残念でならない!!

    そのあたりがホラーということでしょうか?


    議員の鼻をあかしてやりたかった!!!!!



    なにより謎の女の生き様が不憫でならない。。

  • 最愛の妻を亡くしてから 腑が抜けたようになった元新聞記者の松田。 女性週刊誌の取材記者となったがやる気は出ず、週刊誌との契約期間も残り二ヶ月を切った。

    そんな中、読者から送られてきた1枚の心霊写真から「心霊ネタ」を任された松田。踏切に写る若い女性の幽霊。またその踏切では謎の非常停止が相次いでいた。

    心霊写真の取材を続けていると、写真の撮られた踏切近くで若い女性がヤクザに殺された事件にたどり着いた。
    新聞記者時代に懇意にしていた刑事から見せられた被害者の写真。そこに写っていた女性の顔は、心霊写真の女性と同じ顔だった……。

    殺人事件の被害女性の身元は不明のまま起訴されたことから、松田は 心霊ネタを追いながら 殺された女性は誰なのかを調べ始める。

    夜中の1時3分
    松田の部屋の電話が鳴る
    電話の向こうから聞こえる女性の呻き声…。

    怖ーーーっ!

    踏切近くで女性が殺害された時刻
    1時3分…。

    怖ーーーーっ!!

    生前の女性に関わった人物の周りで次々と起こる不可解な事故。
    殺人事件の真相と 世間を賑わせてる政治家の汚職事件との関係。

    タイムリミットは二ヶ月。

    死んだ女性は誰なのか?殺人事件の黒幕は誰なのか?2つの事件を追いながら だんだんと記者としての自分を取り戻していく松田がいい感じ。

    そして、女性の過去がなんとも辛く
    3号踏切に現れる理由もまた切ないものだった
    ( ߹ㅁ߹)

    踏切の幽霊さん、安らかに成仏できますように。



    ジェノサイドどうなった……笑

    • shintak5555さん
      改めてジェノサイドの自分の備忘録を見てみた。
      ★5つでした!笑笑
      最後にアムロを引き合いに出していた。笑笑
      ーーーここからーーー
      やばいです...
      改めてジェノサイドの自分の備忘録を見てみた。
      ★5つでした!笑笑
      最後にアムロを引き合いに出していた。笑笑
      ーーーここからーーー
      やばいです。久しぶりに時間を忘れました。
      高野さんは13階段やグレイヴディッガーなどを読んできましたが、可もなく不可もなくという印象でした。
      今回のジェノサイドは次元が異なります。
       ・
      (割愛)
       ・
      アムロやララァの比では無い。
      随分ネタバレさせてしまったが、それでも期待を裏切らない。
      ここ数年でNo1の読み物でした。
      ーーーここまでーーー
      2024/01/12
    • ゆーき本さん
      ユキ 怪談聴きながらかぁ。わたしはアマプラで「柚木さんちの四兄弟」のアニメ挟んだから!ホッコリ挟みながら読んでるから! 残り3分の1 ページ...
      ユキ 怪談聴きながらかぁ。わたしはアマプラで「柚木さんちの四兄弟」のアニメ挟んだから!ホッコリ挟みながら読んでるから! 残り3分の1 ページ٩(ˊロˋ*)و
      2024/01/12
    • ゆーき本さん
      シンさま
      ☆5 わかります!
      手に汗握るとはこのことか!と思ってます。
      もーうハラハラドキドキ(°_°;)ハラハラ(; °_°)
      シンさま
      ☆5 わかります!
      手に汗握るとはこのことか!と思ってます。
      もーうハラハラドキドキ(°_°;)ハラハラ(; °_°)
      2024/01/12
  •  1994年冬、東京下北沢の踏切で目撃される女性の幽霊…雑誌記者の松田は心霊現象について探るうちに、その1年前の殺人事件に行き着く…。犯人はすでに逮捕されているが、被害者の身元が未だにわからないという…。

     心霊現象を追うところから始まりますが、必然的にこの身元不明の女性についての取材を重ねることになります。徐々に真相に近づくと、どうやっても説明のつかないようなことが起こります…。考えてみれば、心霊現象だけでなく人の心も説明できないようなことも多いけれど…。この雑誌記者の松田さんはいい人…きっとそれがこの人ならなんとかしてくれる、なにか伝わるものがあって、彼を真相に導いたんじゃないかと感じました。高野和明さんの作品は初読み、あと「13階段」と「ジェノサイド」は読みたいっ!!

    • まことさん
      かなさん、こんにちは♪

      私も、この作品、読了したばかりです。
      かなさんは、星3つですが、私は星5つつけようと、思っています。
      亡くなった女...
      かなさん、こんにちは♪

      私も、この作品、読了したばかりです。
      かなさんは、星3つですが、私は星5つつけようと、思っています。
      亡くなった女性の復讐譚が面白かく、ぐいぐい読まされました。

      あとで、レビューする、予定です。
      『13階段』も面白かったです。
      『ジェノサイド』は私も何年も積んでいます(笑)。
      2023/05/28
    • かなさん
      まことさん、こんにちは!
      まことさんとほぼ同じタイミングで
      この作品読めたことが嬉しいです(^^)

      で、この作品の星3つですが、
      ...
      まことさん、こんにちは!
      まことさんとほぼ同じタイミングで
      この作品読めたことが嬉しいです(^^)

      で、この作品の星3つですが、
      私星4つにしたつもりでいたんですが(^_^;)
      なので、すぐに直します!
      よかった…コメント頂いて、助かりました!!
      この作品、時間を忘れるくらい入り込んで読めましたよ。

      今日図書館で「13階段」借りちゃいました。
      なので近いうちに読みたいと思ってます(^^)
      2023/05/28
  • 一言、
    悲しい。

    最後は悲しさで涙がとまらなかった。

  • 元新聞記者だった松田は、妻を亡くし今は雑誌記者として働いている。
    だが契約期間もあと二ヶ月となり、最後の企画に読者からの投稿をもとにした心霊ネタの取材をすることになる。

    一枚の踏切前の心霊写真を探っていくうちにこの場所で殺人事件があったことに辿り着く。
    犯人は、捕まったものの尋常ではない状態。
    しかも被害者の身元がわからず。
    このような中、松田がカメラマンの吉村と探り出す。

    グイグイと引き込まれてしまう。
    心霊現象を信じるか、というよりもそれ以上に殺人の原因に至るまでの過程やそれに付随して亡くなっていく人を怨念の末なのか…と考えると余計に怖さが増していくのである。

    不可解かもしれないが、真実かもしれない。
    そしてこのような事件が現実として隠されているのかもしれない…と考えてしまうと別な怖さを覚える。

    筆で記さない事件が、近くにも転がっているのかもしれないと想像してしまった。


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著者プロフィール

1964年生まれ。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。著書に『幽霊人命救助隊』、『夢のカルテ』(阪上仁志との共著)など。2011年、『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞を受賞。自著のドラマ化『6時間後に君は死ぬ』では脚本・監督も務めた。

「2012年 『グレイヴディッガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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